土木構造物標準設計 Q&A

A1

 鉄筋の継ぎ手方法には、標準設計で採用した重ね継ぎ手による方法をはじめとして、圧接や機械継手等の方法があります。 どの方法を採用するかは、施工性や経済性等を勘案して決定することになります。
 標準設計における外周鉄筋の継ぎ手については、以下の理由から鉄筋の太さに係わらず全て重ね継ぎ手による方法を採用して おり、ご質問の圧接は採用しておりません。
  (1) ボックスカルバートの外周鉄筋には、施工性の向上を図るために「定尺鉄筋(50cm単位の長さで製品規格化されたもの)」を そのまま使用するものとしているが、圧接の場合には、重ね継ぎ手による方法と違い、継ぎ手部において定尺鉄筋の使用に伴 う鉄筋長の調整が行えないこと。
  (2) 外周鉄筋はコの字形の鉄筋を側壁の中央部で継ぐためハンドリングが悪く、圧接による方法は不向きであると考えられること (図−1参照)。
(a)重ね継ぎ手方法 (b)圧接方法
図−1 ボックスカルバート外周鉄筋の継ぎ手

  (3) コスト面においても、重ね継手が圧接に比べて安価であったこと(D29〜D32、平成11年1月の「建設物価」、「土木コスト情報」 により比較した結果)。


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