■技術資格試験合格体験記
〜資格取得にチャレンジしよう!!〜

  「技術士」への挑戦

 〔取得した資格〕
  技術士(建設部門)
 〔資格取得年度〕
  平成24年度


本間 政幸 (ほんま まさゆき)
国土交通省 北陸地方整備局
信濃川河川事務所 工務課長
  受験の動機
 私が「技術士」の資格取得を目指したのは、国土交通大学校の研修参加者から技術士合格経験談を聞き受験を勧められたことと、 品確法施行後は発注者も技術士資格を取得すべきだと考えたからです。 翌年の一次試験から始まって機械部門、総合技術監理部門、平成24年度に念願の建設部門に合格できました。

 筆記試験における傾向と対策
 T必須科目については技術部門全般にわたる専門知識が求められます。過去問で力試しし、不得意知識の習得と広い技術力の収集が必要です。
 U選択科目では選択科目に関する専門知識と応用能力を回答します。短時間での記述が必要なため出題のポイント整理し、簡潔かつ適確に記述することが大切です。 短時間での作成実践をお勧めします。
 V選択科目では選択科目に関する問題解決能力が求められます。出題テーマは社会資本、災害・防災、維持管理、技術力の維持、人口減少・少子高齢化、温暖化・低炭素等 これまで出題されています。最近の国の施策や社会経済情勢など、背景や課題の分析を幅広い視野を踏まえて回答する必要があります。 背景や課題は専門分野の白書や専門誌などで取り上げられています。回答は課題と問題を整理し手順・対応策を体系化して記述します。 Vの回答にあたって私は、初めの30分を回答項目の構成とキーワードを整理し、残りは答案記述に集中しました。

 口頭試験における傾向と対策
 口頭試験は限られた時間内に数多くの質問を受けられるようにします。質問内容をしっかりと理解し、的外れな回答や、冗長すぎる説明、議論は禁物です。 業務経歴は報告的な説明にならず、技術士法第2条で求められる技術者として対応した経験を説明します。 答えられない質問は勉強不足を伝え、次の質問を受けるようにしましょう。技術士法の三義務二責務は必ずというほど質問されます。

 受験者へのアドバイス、注意点、励まし等
 平成25年度の試験制度改正により受験申込時に「業務内容の詳細」を記載することになりました。 その内容は口頭試験で質問されますので、立場、役割、成果等を技術士法第2条に合致するよう入念に吟味することが重要です。 筆記試験までは専門部門の白書、専門誌等で最新キーワードや課題など幅広い知識を習得し、試験後は筆記論文を早めに再生し口頭試験に備えます。 技術士合格者からの経験談や、模擬口頭試験の実践は非常に役立ちます。

 参考となった出版物
○「国土交通白書」国土交通省
○「技術士第二次試験建設部門合格指南」、「技術士第二次試験建設部門最新キーワード100」日経BP
○「技術士制度における総合技術監理部門の技術体系」公益社団法人日本技術士会
○「日本技術士会」、「SUKIYAKI塾」ホームページ


  20代からの技術士挑戦!

 〔取得した資格〕
  技術士(建設部門)
 〔資格取得年度〕
  平成24年度


山浦 浩太(やまうら こうた)
長野県 建設部 飯田建設事務所
整備課 技師
 受験の動機
 私は平成24年度に、29才で技術士(建設部門)を取得しました。受験に際しては、知識も経験も未熟な自分が受かるものかと不安がつきまといました。
 しかし、早い段階で技術士試験に挑むことで得た糧を、その後の長い技術者人生に活かせるのではないかと考え挑戦し、何とか合格できました。
 私の体験記が今後技術士を受ける方、特に若い方の参考になれば幸いです。

 筆記試験における傾向と対策
 筆記試験を受けるにあたっては、まずホームページ上で発表される実施大綱を確認したうえで、お気に入りの参考書1冊を見つけることから始めました。
 そして、技術士試験で何が求められるかを確認することが重要です。
 平成24年度の試験では、選択科目(道路)についての専門知識と応用能力、必須科目では技術全般にわたる論理的考察力と課題解決能力が問われました。
 いずれの項目についても見識を広める必要があったので、キーワード集を熟読し、より具体的な記述ができるように心がけました。
 また、論文構成を改善することで論理的考察力等の能力をしっかり表現できると思い、自分の知識や考えを整理する作業にも時間を費やしました。
 なお、筆記試験は計6時間かかる長丁場ですが、必要文量を書くには決して長い時間ではありません。しかし、書き始める前に文章全体の 構成検討に十分時間をかけることで、手戻りなくまとめることができました。
 終盤は腱鞘炎になるほど手が疲れますが、最後まで諦めない気概も大事かと思います。

  口頭試験における傾向と対策
 平成24年の口頭試験は技術的体験論文が軸でしたが、平成25年以降は業務経歴書が軸になると思います。 試験時間も45分から20分へ短縮されたため、限られた時間でいかに自分をアピールするかがカギになると思います。
 そのためには、業務経歴書を添削してもらうほか、模擬面接を行う等、他者の目で文や受け答えを見てもらうことが必須だと思います。
 また、内容については「何をしたか」という結果ではなく「どう考えたか」というプロセスが大切だと思いました。 それ故、私のように特別大きな事業に携わったことが無い者でも、業務の中で発生した問題に対し、解決策へのプロセスをしっかり示せば十分合格できると感じました。
 口頭試験は合格率が8割程度と高いですが、2割は落ちます。ここで落ちるのは本当に勿体無いと思い、入念に準備したことが功を奏しました。

 受験者へのアドバイス
 技術士試験は大変な試験でしたが、その分試験勉強を通して学ぶ点はたくさんありました。合否はともかく、一生懸命試験に挑戦すること自体が大切です。 ですから、私のように駆け出しの技術者こそ、受験によって得るものはより多いと感じました。 若い技術者で受験を検討されている方がいれば、是非挑戦し、合格を目指して頑張ってください!

 特に参考となった出版物
・技術士第二次試験 建設部門 合格指南/日経BP社
・技術士第二次試験 建設部門 最新キーワード100/日経BP社


  “夢”への一歩

 〔取得した資格〕
  技術士(建設部門)
 〔資格取得年度〕
  平成24年度


前田 崇文(まえた たかふみ)
前鳥取県 県土整備部 河川課
農林技師
 受験の動機、経緯
 私は、「建設部門に従事する技術者としてプロフェッショナルになる」という夢を抱き就職しました。 その後、技術士である職場の上司・先輩及びコンサル等の技術者と一緒に仕事をするなかで、技術士の持つ豊富な知識、 優れたプレゼンテーション能力等に感銘し、私も自身の夢への一歩として「技術士になりたい」と思ったことがそもそもの受験動機です。
【二次試験合格までの経緯】 平成15年度(27歳):一次試験合格
平成23年度(35歳):二次試験初受験&不合格
平成24年度(36歳):二次試験合格

 筆記試験における対策
 筆記試験では、自分の知識を搾り出し、そして試験時間内に論文を書き上げる必要があります。そのため、対策として国土交通白書、審議会答申等の キーワードを体系的に整理するとともに、想定問題を作成し、論文を書く練習を重ねました。そして、その論文の自己チェックと修正を何度も繰り返し行いました。 この作業には、相当な時間を費やしましたが、チェックと修正を繰り返すことで、知識の整理・補充が成され、 その知識を基に論理的に書き上げることが、それなりにできるようになりました。
 しかし、自己チェックだけでは不安な面もあったため、試験直前でしたが、職場の先輩技術士に指導を仰ぎました。 その結果、自分では気付かなかった弱点が明らかになり、これを本番までに克服したことが功を奏しました。

 口頭試験における対策
 口頭試験では、自分の考えを伝え、そして試験官を納得させる必要があります。そのため、試験においては以下の点に留意し臨みました。
 @自分の実務経験に自信を持つ
 A回答は簡潔明瞭に行う
 B試験官を顧客と思い、誠意ある対応を行う
 事前準備として想定問答も用意しましたが、本番では思いがけない質問も当然ながらありました。 しかし、慌てることなく上記事項(特にB)を実践したことが結果に繋がったと思います。

 受験者へのアドバイス、励まし等
 技術士取得に近道は無く、日々の業務や自己研鑽を積み重ねた先に辿り着くものだと思います。その挑戦に無駄は無く、技術力向上にも寄与するので、 「努力は必ず報われる」と信じて頑張ってください。

 特に役立った出版物
 ・「技術士(建設部門)合格指南」日経BP社
 ・「建設部門論文対策キーワード」日刊工業新聞社
 ・「口頭試験受験必修ガイド」日刊工業新聞社


  知識向上を目指して

 〔取得した資格〕
  1級土木施工管理技士
 〔資格取得年度〕
  平成24年度


千葉 祥(ちば しょう)
埼玉県 下水道局 下水道管理課
技師
 受験の動機、経緯
 入庁してすぐに自分の担当現場を持った際に、注者として受注者への指導・監督する立場でありながら、現場での技術的知識の乏しさや経験の浅さを痛感し、 資格を取得することによって少しでもそれらをカバーできるのではないかと考えたのが受験をしたきっかけです。 また、現場での経験から得る知識習得に加えて、資格取得によって得た知識を現場で活用することで、 より効率的に技術的知識の向上が図れるのではないかと考え、資格取得へ挑戦することとしました。

 筆記試験における傾向と対策
 学科試験は、過去に出題された類似問題が出題される傾向があり、必須問題と選択問題に分かれた形式で出題されるため、過去問を繰り返し学習することで 十分な対策ができるかと思います。また、土木全般の幅広い分野から出題されるため、全ての分野を網羅しようとすることは、多くの労力と時間を要します。 そのため、ある程度分野を絞り(自分が得意とする分野等)の学習方法の工夫が必要ではないかと考えます。

 実地試験における傾向と対策
 実地試験は、経験記述と記述式選択問題に分かれた形式で出題されます。
 まず、経験記述については、現場での技術的な課題に対してどのように工夫し、対応したのかを具体的かつ明瞭に記述することがポイントとなります。 そのため、対策としては、何を記述するのか今までの経験等をあらかじめ明確に整理したうえで、自分の言葉で記述することが重要ではないかと考えます。
 また、試験では、制限時間内に書き上げることが前提となるため、時間を決めて一度書いてみることも必要かと思います。記述式の選択問題については、 学科試験と関連性があるため、学科試験を勉強する際に、実地試験を意識しながら勉強することで十分対策ができるかと思います。

 受験者へのアドバイス
 資格取得にあたっては、仕事を抱えながらの受験となり、十分な学習時間を確保することが難しい状況になるため、学習方法の工夫が必要かと思います。 私の場合には、勉強する時間を昼休憩時間と仕事帰宅後に設けて勉強するスタイルを取り、短時間で効率よく勉強するよう心がけました。 また、先輩方からの情報収集や協力等を得ることも資格取得の重要なポイントになるかと思います。


  一級建築士をめざして

 〔取得した資格〕
 一級建築士
 〔資格取得年度〕
  平成22年度    


佐々木 洋子(ささき ようこ)
北見市 都市建設部 都市計画課
主任
受験の動機・経緯
 一級建築士の取得は、大学で建築学科を専攻した時から「いつか取得しよう」と思っていたのですが、 職場の人達が受験しているからと真剣に勉強に取り組まずに受験していたため、当然不合格が続きました。 しかし、「主事」から「主任」に役職が変わったこと、仕事に自信を持ちたかったことから、「いつか取得」ではなく「必ず取得」へ意識が変化しました。

 学科試験における傾向と対策
 学科試験については、学科T(計画)20問、学科U(環境・設備)20問、学科V(法規)30問、学科W(構造)30問、学科X(施工)25問の5科目で構成されており、 合否については総得点及び各科目で合格基準点を上回る必要があります。私は2月〜5月はテキストを使用して基本的な内容を理解し、 6月〜7月は一問一答形式の問題集で選択肢一つひとつを確実に理解することと、過去問題を解いて基準点を下回る科目が無くなるように学習しました。 また、法規は学科試験の五科目の中でも配点が多いため、正確に素早く条文をひくことができるよう、法令集にインデックスの使用や、 重要な条文は色分けしてアンダーラインを引くなどの工夫をしました。

 製図試験における傾向と対策
 製図試験は、学科試験が終わってから試験までの期間が短いため資格学校に通う方が多いと思いますが、 私の住んでいる北見市は製図試験対策を行う資格学校がありません。既に資格取得した先輩方は約3時間かけて車で資格学校まで通っていましたが、 私は「学科製図.com」という通信講座で製図試験対策を行いました。製図試験対策は、早くきれいに要求図面を描くことを心がけ、 作図の手順を何度も繰り返し練習しました。また、1課題を1枚の図面で終わらせるのではなく、1課題で2〜3パターンのプランを考えて作図し、 それぞれの長所、短所を分析しました。

 受験者へのアドバイス、注意点、励まし等
 合格するためには、強い意志が必要だと思います。自分の受験を支え、励ましてくれる家族のために受験の長期化を避けたいと考えていたため、 家族への感謝の気持ちを忘れずに、「必ず合格する」という気持ちで常に勉強していました。 特に、設計製図の試験はエスキースがまとまらない、要求室を見落としていた、などといったトラブルが必ずあると思います。 そのような時も絶対に諦めてはいけません。「エスキースはできる。図面は完成する。 そして、一級建築士になる!」という強い気持ちが、困難を乗り越える力に変えてくれます。試験の時期は建築業にとって一番忙しい時期ですが、 努力をすれば、必ず結果が出る試験だと思います。頑張ってください。


  時代に対応した契約のために

 〔取得した資格〕
  公共工事品質確保技術者(T)
 〔資格取得年度〕
  平成25年度    


木崎 秀夫(きざき ひでお)
埼玉県 県土整備部
総合技術センター 総合技術幹
受験の動機、経緯
 公共工事品質確保技術者試験は、「公共工事の品質確保の促進に関する法律」を踏まえて、一般社団法人全日本建設技術協会が実施しています。
 この資格には、品確技術者(T)と品確技術者(U)があります。私が受験した品確技術者(T)は、総合評価落札方式の審査や制度検討の指導助言等を 想定したものであり、昨年度からこれらの業務を担当していたため、自己啓発としてチャレンジしました。
 なお、品確技術者(T)の受験要件は、「出先機関の課長職以上で工事の発注に5年以上かつ総合評価の審査事務に指導的立場で2年以上の経験を有する者」となっています。 また、試験は、事前に提出する2種類の論文と面接試験により行われます。

 筆記試験における傾向と対策
 論文は、品質確保について実務経験を問うものと、総合評価落札方式について知識を問うもので、それぞれ1,200字以内が条件となっています。
 経験論文では、埼玉県が平成24年度から取り組んでいる「総合評価制度の事務負担の軽減とスピードアップ」のうち、入札参加者が行った自己採点により 落札候補者を定め、その後落札候補者が提出する技術資料により自己採点を確認して落札者とする「自己採点方式」の試行について、目的や効果などをまとめました。
 また、総合評価制度について知識を問う論文では、国が取り組んでいる総合評価制度の改善策や今後の課題等がテーマとして示されていたので、 国土交通省のホームページなどを参考として論文を作成しました。

 面接試験における傾向と対策
 面接試験は、学識経験者と行政関係者の2名により、30分程度の口頭試問により行われます。
 はじめに受験申込時に記載した経歴の紹介が求められ、次にあらかじめ提出していた論文に関する質疑がなされました。
 面接試験については、論文の内容を自分のものとして頭の中で整理しておく必要があります。
 最後に、受験の動機や合格後どのようにこの資格を活かしたいかなどについても問われました。


受験者へのアドバイス、注意点、励まし等
 この資格の受験者は、制度の目的や受験要件から行政関係者が大多数で、合格率も70%以上と高くなっています。 一方、合格後は、一定期間ごとの更新講習の受講が必須となっています。
 品確法は、多様な契約方法の導入や担い手確保などに向けて改正されます。社会資本整備の課題は時代とともに変化していますので、 私たちは常にアンテナを高くしておく必要があると思います。このためにも本資格を受験してみてはいかがでしょうか。