公共工事に係る行政事務に関する質問

Q38 隅切り設置基準について
 道路が平面交差する際の隅切り設置については、道路構造令に規定され、同法の解説と運用には、
隅切りの標準値が示されています。 すでに市道認定された幅員3mと3.5mの90度交差において、
1m×1m以下の隅切りが設置されている事例があります。現在は、住宅が建ち並び民地内の庭木・
塀により見とおしも不良の状況です。質問は、現在設置されている隅切り規格を道路法上説明できる
基準はあるのでしょうか。 ないとすれば法令違反にあたり「設置の瑕疵」にあたるのでしょうか。
A38  道路構造令に関する質問についてお答えします。
 道路構造令第1条に、この政令の趣旨として「この政令は、道路を新設し、又は改築する場合におけ
る道路の構造の一般的技術的基準を定めるものとする。」と規定されています。
 これについて、「道路構造令の解説と運用」(社団法人日本道路協会)では「道路構造令は、道路を
新設し、または改築する場合に適用される。したがって新設または改築以外の工事、例えば修繕また
は災害復旧工事等の場合には、道路構造令の規定によらない工事を行うことは差し支えなく、また、
道路構造令の規定に適合していない道路をそのまま存置することも道路構造令の規定には抵触しない。 ・・・・・」としています。
 従って、道路構造令の規定に適合していない現道が、直ぐには道路構造令の規定に抵触することと
はならないと考えられますが、見とおしも不良とのことですので車道幅員・交通量・歩行者数等を勘案
し行政として対策を検討されることをお勧めします。


Q37 道路管理員の定義について
 道路法第71条第5項に規定されている道路管理員とは道路を管理する部署の正職員にかぎられる
のか、再雇用職員や嘱託職員等の非正規職員も含まれるのか。
 また、道路管理員としてアルバイトを募集することは可能か?
A37  道路法第71条5項の道路監理員について、お答えします。
 道路監理員については、道路法第七十一条第4項において「道路管理者は、その職員のうちから道
路監理員を命じ、第二十四条、・・・・(中略)・・・第四十七条の三第二項若しくは第四十八条一項若し
くは第二項の規定又はこれらの規定に基づく処分に違反している者に対して第一項の規定によるその
違反行為若しくは工事の中止を命じ、・・・(後略)・・・」となっています。
 従って、道路監理員については、その職員のうちから命じることが必要であると考えられます。
 ご質問からは再雇用職員等の詳細が明らかではありませんが、再雇用職員等の法的若しくは要綱
上の根拠等を明示の上、国土交通省の担当部署に具体的に相談されることをお勧めします。
 なお、国土交通省においては路政課の総務係が対応していただけます。


Q36 道路面に広告を載せることが可能か
 供用開始している、一般市道の舗装面上に広告物等(例・マンション販売のおしらせ)のチラシを印刷
して料金を徴収することは可能でしょうか。車道上が危険であれば、歩道上の利用は可能でしょうか。
 可能な場合は道路占用扱いとなりますか。
A36  道路法第32条(道路の占用の許可)により、電柱、電線、変圧器、広告塔など一号から七号のいずれ
かに掲げる工作物、物件又は施設を設け、継続して道路を使用しようとする場合においては、道路管理
者の許可を受けなければなりません。
 なお、改訂3版道路法解説221頁の法第32条の解説によれば「各号の一に掲げる工作物、物件又は
施設」は限定列挙であり、これら以外による特別使用関係を認めない趣旨である。したがって、各号の
一に該当しない工作物、物件又は施設を設けることは、本条違反又は道路に関する禁止行為に該当
する違反行為として排除されなければならない。・・・」としています。
 また、昭和四四年八月二〇日付け建設省道政発第五二号道路局長通達「指定区間内の一般国道
における路上広告物等の占用基準」において、「路上広告物」とは添加看板等、突出看板等、立看板
等、自家用看板等の工作物又は物件をいうとしており、それぞれの設置方法が定められています。
 従って、これら法律・通達等の主旨から路面広告は困難と考えられますが、各地方自治体の条例等
もあると考えられることから、個別・具体的な事例をもって関係機関にご相談されることをお勧めいたし
ます。


Q35 移転補償について
 道路を新設する計画があり、その道路用地となる土地に物件(家屋ではない)があります。
 その物件所有者と土地所有者は別人です。物件所有者は環境悪化を理由に移転を希望しています
が、移転に対する補償はできるのでしょうか。また、法的根拠としてはどのようなものがありますか。
さらに、一般的に競争入札にかけるべき公有地を、物件所有者に譲渡することは可能でしょうか。
A35  道路区域内に物件が存在する場合のご質問として回答いたします。
 当該物件が道路区域内に存在する場合、道路施設を築造するためは当該物件を移転する必要があ
り、一般的には物件所有者に移転の補償が行われることになると思われます。
 また、土地に借地権がある場合については、土地所有者と物件所有者の協議により決められた借地
権割合によって、物件所有者に補償費(土地代金)の一部が支払われることになります。
 なお借地権等の割合については、その権利が設定された事情、権利金、地代等の貸し借りの内容を
勘案の上、土地所有者と物件所有者との間で具体的に話し合い決定されることになります。
 いずれにしましても、土地所有者と物件所有者の権利関係や契約状況を十分調査の上、適正な補償
をされることをお勧めします。
 また、公有地を物件所有者に譲渡することについてですが、物件所有者が公有地の購入を希望する
場合、一般的には道路事業者から支払われた補償費などで通常の手続きにより公有地の購入を申請
することになると思われます。
 公有地払い下げのための具体的条件や手続きについては、各公共機関で違いがあると思われます。

 なお、公共用地の取得に係わる法律や基準としましては、
  土地収用法
  公共用地の取得に伴う損失補償基準要綱
  公共用地の取得に伴う損失補償基準
  公共事業の施行に伴う公共補償基準要綱
  公共事業の施行に伴う公共補償基準        等
があります。


Q34 配置技術者の雇用確認について
 工事現場に配置する技術者と当該建設業者に求められる「直接的かつ恒常的な雇用関係」における雇用形態は、 在籍出向者、派遣社員については認められないが、臨時雇用社員はどうでしょうか。
 一般的に認められないと考えますが、認められる要件がありますか。
A34  国土交通省制定の監理技術者制度運用マニュアルによれば、「監理技術者等は所属建設業者と直
接的かつ恒常的な雇用関係にあることが必要である」としており、直接的な雇用関係とは「監理技術者
等とその所属建設業者との間に第三者の介入する余地のない雇用に関する一定の権利義務関係(賃
金、労働時間、雇用、権利構成)が存在することをいい、資格者証、健康保険被保険者証又は市町村
が作成する住民税特別徴収税額通知書等によって建設業者との雇用関係が確認できることが必要で
ある」としております。
 従って、ご指摘の如く「在籍出向者、派遣社員については直接的な雇用関係にあるとはいえない」と
しております。
 また、「恒常的な雇用関係とは、一定の期間にわたり当該建設業者に勤務し、・・・(中略)・・・
特に国、地方公共団体等が発注する建設工事において、発注者から直接請け負う建設業者の専任の
監理技術者等については、所属建設業者から入札の申し込みのあった日以前に三か月以上の雇用
関係にあることが必要である。恒常的な雇用関係については、資格者証の交付年月日若しくは変更
履歴又は健康保険被保険者証の交付年月日等により確認できることが必要である。」としています。
 これらのことから、在籍出向者や派遣社員など直接的な雇用関係を有していない場合や、一つの工
事の期間のみの短期的雇用など恒常的な雇用関係を有していない場合は配置技術者として認められ
ないと考えられます。
 ご質問の臨時雇用社員の雇用関係については詳らかではありませんが、上記要件を満たしているか
十分検討のうえ判断されることをお勧めします。


Q33 下水処理場の沈砂や下水道管の浚渫物の処分について
 下水処理場の立地は、沿岸部に位置し、周囲には工場や住宅がある。
 下水処理場内の将来施設用地4haは低地で、周囲は1m程度のコンクリート壁はあるが、遮水シートなどの設備はない。
@下水処理場の沈砂は、溶出試験の結果「環境基準値」や「排水基準値」に抵触しない場合、上記将来用地にそのまま埋め立て処分するのは「下水道法」や「廃掃法」の違反にならないと思うがどうか?
Aまた、洗浄後脱水して汚泥の付着を除去すれば、一般廃棄物または自然物としての処分が可能か。
B下水道管の浚渫物(主に砂状)の処分についても、「環境基準値」等に抵触しなければ、上記将来用地にそのまま埋め立て処分(多少臭気はある)する場合は「下水道法」に違反しないか、どうか。
A33 下水道法に関してのみお答えします。
@下水処理場の沈砂の処理については、下水道法第二十一条の二第一項に「公共下水道管理者は、
汚水ます、終末処理場その他の公共下水道の施設から生じた汚泥等の堆積物その他の政令で定め
るものについては、公共下水道の円滑な維持管理を図るため、政令で定める基準に従い、適切に処理
するほか、有害物質の拡散を防止するため、政令で定める基準に従い、適切に処理しなければならな
い。」とされています。
 円滑な維持管理を図るための政令で定める基準については、下水道法施行令第十三条の三第三号
に「処理施設のスクリーン、沈砂池又は沈殿池から除去した発生汚泥等の埋立処分に当たっては、次
に掲げるところによること。
 イ 省略、
 ロ 埋立処分の場所には、周囲に囲いを設けるとともに、下水汚泥等の処分の場所であることを表示
   すること
 ハ 埋立地からの浸出液によって公共の水域及び地下水を汚染することのないように必要な措置を
   講ずること
 ニ 沈殿池から除去した汚泥の埋立処分を行う場合には、当該汚泥を、あらかじめ、熱しやく減量十
   五パーセント以下に焼却し、又は含水率八十五パーセント以下にすること
 ホ ヘ  省略
 ト 沈殿池から除去した汚泥(熱しやく減量十五パーセント以下に焼却したもの、消化設備を用いて
   消化したもの及び有機物の含有量が消化設備を用いて消化したものと同程度以下のものを除く。)
   の埋立処分を行う場合には、通気装置を設けて、埋め立て地から発生するガスを排除すること。
   以下略・・・・・
 チ 埋立地の外に悪臭が発散しないように必要な措置を講じること
 リ 埋立地には、ねずみが生息し、及び蚊、はえその他の害虫が発生しないようにすること 」
とされています。
 従って、沈砂を埋め立て処分するためには、これら基準によることが必要と考えられます。
A洗浄後脱水して汚泥の付着を除去した物については、下水道法施行令第十三条の二に発生汚泥等
の定義として「法第二十一条の二第一項に規定する政令で定めるものは、スクリーンかす、砂、土、汚
泥その他これらに類するものとする。」とされており、発生汚泥等と解釈されると考えられます。
B下水道管の浚渫物(主に砂状)の処分については、下水道法施行令第十三条の三第四号に「ます
又は管渠から除去した土砂その他これに類するものの埋立処分に当たっては、前号イ、ロ、ハ、チ及
びリの規定の例により行うこと。」とされており、上記@に記載の該当基準によることが必要と考えられます。

 以上、下水道法に関してお答えしました。
 事業に実施に当たっては管理者として十分検討されることを、お勧めします。


Q32 現場代理人の兼任について
 現場代理人の兼任を契約規則等で認めている市もあるようですが、法的に(規則・規定)で兼任を行っ
てもよいでしょうか。
A32  現場代理人の兼任については、「公共工事標準請負契約約款」の第10条4項に、「現場代理人、主
任技術者(監理技術者)及び専門技術者は、これを兼ねることができる。」とあり、これらの兼任が可能
であることを確認的に規定していることから、問題がないと考えられます。
 なお、同条2項には「現場代理人は、この契約の履行に関し、工事現場に常駐し、その運営、取り締
まりを行うほか、請負代金の変更、請負代金の請求及び受領、第12条第1項の請求の受理、同条第3
項の決定及び通知並びにこの契約の解除に係わる権限を除き、この契約に基づく乙の一切の権限を
行使することができる。」となっています。
 ここでいう「常駐」とは、改訂版「公共工事標準請負契約約款の解説」(大成出版社)によれば、「当該
工事のみを担当していることだけでなく、さらに作業期間中、特別の理由がある場合を除き常に工事現
場に滞在していることを意味するものであり、発注者又は監督員との連絡に支障をきたさないことを目
的としたものである。」とされており、注意が必要です。


Q31 専任の監理技術者及び主任技術者の配置について
 建設業法施行令第27条第2項の規定による監理技術者等の配置について大成出版社「建設業法の解説」 改訂9版275ページ(三)の逐条解説と中国地方整備局のホームページ 『「建設業法に基づく適正な執行体制について」内の「専任の監理・主任技術者が必要な工事とは」』 の解釈を教えていただきたい。
 中国地方整備局の専任技術者の配置については、A工事【請負金額2,600万円(下請金額1,800万円)】と、 B工事【請負金額2,800万円(下請代金1,500万円)】の場合は、 AとBの工事をひとつの工事とみなした場合は工事金額5,400万円(下請金額3,300万円)の請負工事として、 一人の専任の監理技術者として監理できるとされていますが、 「建設業法の解説」275ページ(三)の逐条解説の内容と相違しているのか教えていただきたい。
A31  ご質問中に記載されている「建設業法の解説」については、現在改訂10版が出版されておりますので、 改訂10版の解説を参照しながら回答いたします。
 法第二十六条に関する解説を記述している同解説書278ページの(三)には、
「令第二十七条第二項の規定により、 密接な関連のある二以上の工事を同一の建設業者が同一の場所又は近接した場所において施工する場合は、 同一の専任の主任技術者がこれらの工事を管理することができるとされている。・・・・・・・中略・・・・・。
 なお、専任の監理技術者については大規模な工事に係わる統合的な監理を行う性格上二以上の工事を兼任することは認められないので、 常時継続的に一工事現場に置かれていることが必要である。
 ただし、発注者が同一の建設業者と締結する契約工期の重複する複数の請負契約に係わる工事であって、かつ、 それぞれの工事の対象となる工作物等に一体性が認められるもの (当初の請負契約以外の請負契約が随意契約により締結される場合に限る。)については、 全体の工事を当該建設業者が設置する同一の主任技術者又は同一の監理技術者が、・・・中略・・・・ これらを一の工事とみなして・・・・中略・・・管理することができると解する。・・・・後略・・・・・」 と解説されています。
 ここで中国地方整備局作成による「建設業法に基づく適正な施工体制についてQ&A」の問4 「専任の監理・主任技術者が必要な工事とは」の「二以上の工事を同一の(主任・監理)技術者が兼任できる場合」 の項目を見てみますと、
「公共性のある工作物に関する重要な工事のうち密接な関連のある二以上の工事を同一の建設業者が同一の場所または近接した場所において施工する場合は、 同一の専任の主任技術者がこれらの工事を管理することができます。
 ※ この規定は専任の監理技術者には適用されません。
 ・・・・・(中略)・・・・・
 専任の監理技術者については統合的な管理を行う性格上、二以上の工事を兼任することは認められていません。 ただし、下記の要件を満たせば全体の工事を当該建設業者が設置する同一の監理技術者が・・・中略・・・ 管理することができます。
  @ 契約工期の重複する複数の請負契約に係わる工事であること
  A それぞれの工事の対象となる工作物等に一体性が認められるもの
   (当初の請負契約以外の請負契約が随意契約により締結される場合に限ります。)」
と記載されており、「建設業法の解説」と同じ内容となっています。
 従いまして、同Q&Aに記載されているご質問のA工事とB工事を一の工事とみなす例については、 上記下線部の要件が満たされている場合の解説と考えられます。


Q30 車両制限令と道路幅員の関係について
 「車両制限令」における車両幅の制限に関する取り扱いについてご質問いたします。
「道路法」第四六条は、道路管理者が道路の構造を保全し又は交通の危険を防止するため区間を定めて道路の通行を禁止し、 又は制限することができることを定めています。
第四七条は、道路の構造を保全し、交通の危険を防止するため、道路との関係において必要とされる車両の幅などは、 政令で定め、政令で定める最高限度をこえるものは、道路を通行させてはならないとしています。
 それに対応する政令、「車両制限令」第五条は、市街地区域内の道路を通行する車両の幅は、 当該道路の車道の幅員から0.5mを減じたものの2分の1をこえないものでなければならないとしています。 (例えば幅員3.6mでは通行可能な車両幅は、(3.6-0.5)÷2=1.55mとなります。)
 (他自治体でも同じ状況と思われますが、)当市には「建築基準法」第四二条二項道路を含む幅員4m未満の市道が多くあり、 上記法律等と照らし合わせますとこれら市道では軽自動車(幅1.48m)は通行できても小型自動車(幅1.7m以下)や 普通自動車(幅1.7m超)は通行することはできないこととなります。
 しかし現実的には最高限度を超えるこれらの車両は通行しており、道路交通法における通行禁止の規制がかかっていない限り、 車両の通行が罰則を受けることもありませんが、「道路法」上では、違法行為といえるのでしょうか?
 また、上記内容に起因する現実的な問題を例として挙げますと、次のようなケースがあります。
 幅員1.8mの物理的に車両通行不可能であった延長50m前後の二項道路が、 建築時の後退により道路片側敷地のみの後退で幅員2.9mの道路となります。 この後退で物理的に車両通行が可能となり、建築物所有者等の車両通行も発生します。 こうした状況の中、近隣居住者から「車両制限令」を根拠に当該道路の車両通行の制限や禁止を道路管理者に求められた場合、 どのように対応できるのでしょうか?
A30  ご指摘の如く道路法第四六条第一項では「道路管理者は、・・・・道路の構造を保全し、又は交通の危険を防止するため、 区間を定めて通行を禁止し又は制限することができる。・・・・」とされています。
 また、道路法第四七条では「道路の構造を保全し、又は交通の危険を防止するため、 道路との関係において必要とされる車両の幅・重量・高さ・長さ及び最小回転半径の最高限度は、政令で定める。
・・・・・」となっています。
 更に車両制限令第五条第二項においては、「市街地区域内の道路で前項に規定するもの以外のものを通行する車両の幅は、 当該道路の車道の幅員から0.5mを減じたものの二分の一をこえないものでなければならない。」とされています。
 また同項の「・・・前項に規定するもの(以外のものを通行する車両の幅は、)・・・・」については、 車両制限令第五条第一項で、「市街地を形成している区域内の道路で、 道路管理者が自動車の交通量がきわめて少ないと認めて指定したもの又は一方通行とされているものを通行する車両の幅は、 当該道路の車道の幅員から0.5mを減じたものをこえないものでなければならない。」とされています。
 したがって市街地区域内の道路を通行できる車両の幅は、 基本的には当該道路の車道の幅員をXとすると(X-0.5)/2以下となります。
 また、 市街地区域内の道路で交通量が極めて少ないと認められ道路管理者が指定したもの又は一方通行とされているものを通行できる車両の幅は(X-0.5)以下となります。
 これらのことから、 幅員狭小道路については道路の構造を保全し交通の危険を防止しつつ地域住民の皆さんの交通利便性を確保する観点から、 交通量や沿道状況等を十分考慮しながら車両制限令第五条第一項の規定による指定などについて検討する必要がある場合もあると思われます。
 なお最高限度を超える車両が現に通行している個別の具体的市道の現状については、 道路管理者として上記の法の主旨を踏まえながら市道認定の時期・経緯・経過措置の状況等を十分調査検討して判断することが必要と考えられます。
 いずれにしても幅員狭小道路については、 緊急車両の通行や災害時の交通確保等を考慮すると可能な限り早期に拡幅整備することが重要ではないかと考えられます。


Q29 蒸気管を埋設し占用申請する場合の構造上の規定について
 一般企業から、径100mm程度の蒸気管を道路下に埋設したい旨の道路法32条に基づく占用申請がでてきたが、 構造上の規定等があれば教授願いたい。
 蒸気管は管自体にかなりの熱を持つと思われるが、 土中に埋設するときに温度を何度以下にしなければならないというような蒸気管に関する規定や条例があるか、 また、他の法令(消防法など)で参考になるものがあれば教授願いたい。
A29  蒸気管の道路占用については、道路法第三十二条において「水管、下水管、ガス管その他これらに類する物件」 として、道路管理者の許可を受けなければならないとされています。
 道路占用の基準としましては、道路法施行令第十条3項と同第十二条において占用場所について、 同施行令第十四条において占用物件の構造についてが、記述されています。
 通常、これらの許可基準を参考として占用の許可をされているのが現状のようです。
 なお一般的に、蒸気管については蒸気輸送中の蒸気漏れや放熱による熱損失をできるだけ少なくすることが重要であり、 輸送管は全て保温材で覆うことにより保温されています。
 蒸気管の占用等に関する条例・基準等については、「架空の管類の占用場所」に関する道路占用許可基準、 「上空通路への蒸気管の添加」を禁じた道路占用許可基準、 「蒸気管が、可燃性の壁・床・天井等を貫通する部分について遮熱材料で被覆すること」を規定した火災予防条例、 等をそれぞれ策定している市があります。
 また、社団法人日本熱供給事業協会から「熱供給施設の技術基準」が出版されており、 熱供給事業者の方々が施設の設計や道路占用を申請する際に参考としています。


Q28 工事の施工に伴う第三者損害に係わる補償について
 補償費用の発注者と請負者との負担についての区分けについて、 どの基準(金額又は率)等で分けるのが適正か。
 また、その根拠についてご教示お願いします。
A28  工事の施工に伴い第三者に損害を及ぼした場合の補償については、 通常、工事の契約時に取り交わす請負契約約款において定められていますので、 ここでは中央建設業審議会により決定され、 各省庁等の国の全ての機関・地方公共団体・公団等に採用が勧告された公共工事標準請負契約約款により説明します。  同約款第二十八条(第三者に及ぼした損害)において「工事の施工について第三者に損害を及ぼしたときは、 乙(請負者)がその損害を賠償しなければならない。ただし、その損害のうち甲(発注者) の責に帰すべき事由により生じたものについては、甲が負担する。」とされています。
 また同条第二項において「前項の規定にかかわらず、工事の施工に伴い通常避けることができない騒音、 振動、地盤沈下、地下水の断絶等の理由により第三者に損害を及ぼしたときは、 甲がその損害を負担しなければならない。ただし、 その損害のうち工事の施工につき乙が善良な管理者の注意義務を怠ったことにより生じたものについては、 乙が負担する。」となっています。
 したがって、 発注者と請負者の双方の責に帰すべき事由により生じた損害についてはそれぞれの責任の割合に応じて補償の分担をすべきと考えられますが、 それぞれの帰責事由が損害に寄与した割合の決定方法については本約款に明文の規定はなく協議によって解決することが妥当と考えられます。


Q27 底地所有者の同意について(再質問)
 道路法4条の私権の制限につきまして使用権と収益権が制限されるのは、表面上の管理に ついてだけでしょうか?
 地上および地下についても及ぶのでしょうか?
 今回相談の発端となったのは昭和23年以前から村道として認定して路線を合併により市道 として引き続き認定している路線で、所有者も道路として使用することについては問題ないが、 地下に埋設管を入れることには所有権に基づく協議が必要だといわれているものです。
 道路の無償使用貸借権が発生している道路について、通常考えられる公共性のあるライフライン をいれることは道路として使用することの一部として既に承諾済みと考えているのですがどうでしょうか?
A27  再質問のことについては以下のとおりです。
@ 第4条の私権の制限を受ける範囲については、先の回答で示した「改訂3版道路法解説」によると、 「この私権の制限を受ける範囲は、・・・立体的には支壁その他の物件の存する部分はもとより道路区 域全般の上下にわたり道路の構造の保全、交通の危険防止その他道路管理上必要な範囲と解される。 したがって、・・・地下にわたっては、いかなる深度まで私権の制限を受ける範囲と考えるべきかは 技術的な判断に属する問題と思われるが、これは個別のケースに即し判断されるべきものであると考えられるので、 地下もまた一律には限定できないものと考えるべきであろう。」とされています。
A また通常考えられる公共性のあるライフラインを道路に入れること対する承諾に関しては以下を参考にしてください。 法第32条(道路の占用の許可)によると、郵便ポスト・電柱・電線・水管・下水道管・ガス管・鉄道 ・広告塔等の工作物、物件または施設を設け、継続して道路を使用しようとする場合においては、 道路管理者の許可を受けなければならないとされています。
 上記解説書によると、「この許可は道路管理権に基づくものである。道路管理権は、一般交通の用に 供するという道路本来の目的を達成するため法律が認めた特殊の権能であり、・・・公権的側面と ・・・私権的側面とを有する包括的な権能と考えられる。占用の関係においては、この道路管理権の公権的側面に対応し 、民法上の賃貸借契約等にはない特別の法律上の効果が与えられている。・・・
また、使用契約により権原を取得した道路敷について占用を許可する場合であっても、法第四条の趣旨より、 所有権者の同意を得る必要はない。」としています。 
したがって、今回のことについては以上のことを参考とし法の主旨に沿いながら管理者が判断することとなりますが、 質問の内容のみでは道路権原の取得状況やこれまでの経緯等の詳細が明らかでないことから、 貸主との間で何か懸念が想定される場合は、事前に貴市の顧問弁護士等とも相談し、慎重に対処することが大切でしょう。


Q26 底地所有者の同意について
 無償使用承諾を得た個人所有地(公共用地を含まない私道)を道路法の手続きをして供用した 市道の掘削許可に対して土地所有者の同意または承諾を必要とするかどうかについてお聞かせください
A26  道路区域内においては、法第4条(私権の制限)で「道路を構成する敷地、支壁その他の物件については、 私権を行使することができない。但し、所有権を移転し、又は抵当権を設定し、若しくは移転することを妨げない。」 とされており、私権が制限されています。
 この法第4条の適用開始時期に関しては、「改訂3版道路法解説」(道路法令研究会・編著 大成出版社) の同条の解説によると、「道路が成立するためには供用開始行為が必要であるが・・・(中略)まず権原を取得し、 これに道路新設工事を加えて後供用を開始し道路が成立することとなる。・・・(中略)しかし権原の取得が済めば、 原則として道路として供用の開始がなされるのは時日の問題であり、・・・(中略)供用開始前といえども、 道路区域の決定がなされその区域内の土地についての権原を道路管理者が取得した段階において、 本条を準用することとしている。」となっています。
 また、権原については同書の第91条第2項の解説で「権原とは、・・・(中略)道路について いえば、当該土地を道路の敷地として使用することを正当ならしめる法律上の原因であって 、具体的には、当該土地についての所有権、地上権、賃借権、使用貸借権等の権利をさし、 さらに当該土地を道路として使用することについての土地の所有者及びその他の権利者の単なる同意を含むものと 解する。」となっています。  従って、ご質問の土地所有者の同意または承諾に関しましてはこれら法の主旨に沿い、 道路権原の取得状況・掘削許可の申請内容等個別条件を考慮しながら判断することとなります。


Q25 地下式調整池本体となる波型ポリ製部材の共通仮設費率の考え方について
 現在、地下式調整池の設計を行なっているところですが、その積算について、地下式調整池の本体となる、 波型のポリ製の部材について、共通仮設費率の対象としていいか教示ください。 ちなみに、ポリ製の部材の施工は人力で積上げ(並べ)、ポリ製の部材が直接工事費に占める割合が全体の5割になります。。
A25  公共土木工事の積算については、貴市において使用する積算基準が定められているものと思いますが、 ここでは、地方公共団体等でも広く用いられている国土交通省の「土木請負工事積算要領」および 「土木工事工事費積算基準」(国官技第323号 平成15年3月24日 国土交通事務次官通達)(以下まとめて「積算要領等」という。) による場合を例として以下にのべます。 請負工事のなかで、共通仮設費は間接工事費として計上され、現場管理費とともに工事全体を一括して捉えて積算します。 その算定方法については、「土木請負工事の共通仮設費算定基準」 (国官技第351号 平成14年3月18日 国土交通省大臣官房技術審議官通達)(以下「算定基準」という。)に定めがあり、 工種区分に応じた所定の率計算と積み上げ計算による額を加算することとなっています。 ご質問の波型ポリ製部材は、開発後約10年程度経過し、これを使用した地下式調整池等も 国内で多数の施工実績があるといわれていますが、共通仮設費の対象とするかについては、 歩掛りが「積算要領等」に記載がなく、「算定基準」においても算定根拠となる標準的な工種区分が明確でないことから、 対象とすべきかの判断は現状では困難です。
 このことから、その取り扱いについては、 @施工実績のある発注者に照会し指導を受ける、 A建設関係の物価・積算の調査機関に依頼し特別調査を行う、 B開発元の企業に問い合わせ、確認する等の結果により判断する必要があると考えます。
 なお、土木工事積算に関しては、本会出版の「改訂版 わかりやすい土木工事積算」−実務者のための積算入門− (平成17年9月発行)に「積算要領等」や「算定基準」の内容が詳しく解説されていますので参考としてください。


Q24 配置技術者の変更について
 配置技術者の変更については、「監理技術者制度運用マニュアル(国交省)」で、 病気・死亡等のやむをえない事情以外は変更できないとなっていますが、 現場代理人も含めてのことと解釈してよいのか。 また、このことについて 「マニュアル」以外(建設業法等)に記載されている項目があればご教示いただきたい。
A24  「配置技術者」とは、通常、建設業法第26条1項にある "建設業者が請け負った建設工事を施工するとき当該工事現場における建設工事の技術上の管理をつかさどる者" (以下「主任技術者」という。)、
または同条2項にある"特定建設業者が政令で定める額以上の下請け契約をした場合に、 主任技術者に代えて当該工事現場における建設工事の技術上の管理をつかさどる者"(以下「監理技術者」という。)を指しており、 同条3項において "公共性のある工作物に関する重要な工事で政令に定めるものについては工事現場ごとに専任のものでなければならない" とされています。
 「主任技術者」または「監理技術者」(以下「監理技術者等」という。)の工事現場での途中交代については、 国土交通省の「監理技術者制度運用マニュアル」(以下「マニュアル」という。)に、質問に記述の場合等の例示があります。 一方「現場代理人」の位置付けについては、「公共工事の請負契約」で定められるのが一般的であり、 「配置技術者」が「現場代理人」を兼ねる場合を除き、上述の「配置技術者」の位置付けとは関わりがなく、「マニュアル」の対象者ではありません。 なお、「現場代理人」に関しては中央建設業審議会が決定し国の機関、地方公共団体等に採用を勧告した 「公共工事標準請負契約約款」(以下「約款」という。)における「現場代理人」の規定を例とすると、 発注者と受注者との間の「工事請負契約」上の定めであり、「現場代理人」の変更に関しては「約款」第10条1項に定めるところにより 受注者から発注者への通知事項となりますが、当該工事に支障が出ないことを第一に判断されるべき事柄でしょう。


Q23 既存不適格建築物の移転補償における移転工法の考え方について
 既存不適格建築物(用途地域)が支障となり移転補償を要する場合、通常であれば曳き家工法(補償)で十分対応可能なケースであるとします。 区画整理を施行するにあたり、上記の場合の移転補償費算出における移転工法の考え方として、
ア)既存不適格建築物であるということを考慮することなく、通常の曳き家工法で認定するのか、
イ)建築基準法上移転できないため除却工法(価値補償)で認定するのかご教示ください。
なお、区画整理事業のため、仮に曳き家を行うにせよ建築基準法上の新築行為に該当します。
A23  ご質問のなかでは既存建築物がどのような経緯で建築されたか不明ですが、土地区画整理事業において既存不適格建築物(用途地域)を移転する場合、
 @換地計画において適正となる用途地域に移転することが原則です。また、A建築基準法第48条のただし書きにある"環境を害するおそれがない等と認め、又は、公益上やむをえないと認めて許可した場合"に該当すると判断するときは、同法48条の13項に示すとおり、所定の手続きを経て建築審査会に諮り建築許可を得ることも考えられます。
 以上のケースにおける移転補償費の算定については、上記の@に該当する場合は通常の再築工法で費用を計上することとなります。Aに該当する場合は曳家工法で費用を計上することとなりますが、この場合は、建築審査会に諮るための費用(申請手数料や建築士への委託手数料等)も計上する必要があります。また、どうしても用途地域に適合せず、地区外に移転せざるを得ないのであれば、再築工法で費用を補償することとなります。
 なお、除却工法は、既存建物に比較して支障部分がわずかであり、かつ重要でなく従前の機能にほとんど影響を与えない場合、または建物を再現する必要がないと認められるとき採用する工法であり、ご質問の移転工法の趣旨と異なると考えられ、しかも移転補償費算定においては上記の@、Aに比べ権利者にとって不利となることに留意するべきでしょう。


Q22 レディミクストコンクリート工場の選定について
 市の公共工事においてレディミクストコンクリートを使用するにあたり、県の「公共工事共通仕様書」に従って工場の選定を行うこととしているが、工場の選定について上記の仕様書では"JISマーク表示認定工場で、かつ、コンクリートの製造、施工、試験、検査及び管理などの技術的業務を実施する能力のある技術者が常駐しており、配合設計及び品質管理等を適切に実施できる工場(全国品質管理監査会議の策定した統一監査基準に基づく監査に合格した工場等)から選定"となっている。これに関し、以下のことについて教示願いたい。
 @ 括弧書き内の「工場等」のうち、いわゆる「〇適マーク」のない工場の扱いについて
 A 生コンクリートの品質管理監査制度の位置付けおよびJIS表示認定工場と〇適マークのある工場の相違点について
 B 上記仕様書における記述内容の強制力について
A22  レディミクストコンクリート工場の選定について、貴県の「公共工事共通仕様書」は国土交通省の「土木工事共通仕様書」の内容とほぼ同一となっていますので、ここでは国土交通省の「土木工事共通仕様書」(以下「仕様書」という。)の内容に沿って回答することとします。
 質問@について:「〇適マーク」のある工場とは、既にご承知のとおり「『全国生コンクリート品質管理監査会議』の策定した統一監査基準に基づく監査に合格した工場」を指しており、「仕様書」にある括弧内の記述は"コンクリートの製造、施工、試験、検査及び管理などの技術的業務を実施する能力のある技術者が常駐しており、配合設計及び品質管理等を適切に実施できる"と認められる工場の例示と考えられます。したがって、上記「仕様書」括弧内の「工場等」に該当するものの「〇適マーク」のない工場の扱いについては、「〇適マーク」のある工場と同等以上と認められるものについては選定の対象としてよいと云えるでしょう。
 質問Aについて:この制度は、全国生コンクリート工業組合連合会が、第三者機関として、産・官・学の体制からなる全国生コンクリート品質管理監査会議(以下、「全国会議」という)を発足させて、全国統一品質管理監査制度(品監)を作り、「全国会議」が生コンクリート業界からの要請に基づいて実施しているものです(詳細については「全国生コンクリート品質管理監査会議」のHP(http://www.hinkankaigi.jp/)を参照のこと。)。なお、〇適マークのある工場はJISマーク表示認定工場のうち質問@の回答に示すものを指しています。
 質問Bについて:中央建設業審議会が決定した「公共工事標準請負契約約款」によれば、(総則)第1条1項において、発注者および請負者は、この約款に基づき、設計図書に従い、この契約(この約款および設計書を内容とする工事の請負契約を言う。)を履行しなければならないとされ、「仕様書」は設計図書の一部として、図面等とともに、履行しなければならない対象となっています。したがって、「仕様書」の記述内容は履行しなければならない契約上の基本事項です。


Q21 仮設ヤード構築に伴う人家の立ち退き(一時移住)補償の是非について
 仮桟橋などの仮設ヤードは人家を避けて構築するのが一般的ですが、人家を避けなければならない法的根拠はあるのでしょうか。山岳斜面地にある現道のバイパス道路の一部となるPC橋梁建設工事にあたり、@人家を避けるよりも、人家を補償し立ち退きしてもらい、仮設ヤードを構築する方が経済的であり、あるいは、A工事中に防音対策を行う費用よりも、住民に工事期間中の一時移住費用を補償する方が経済的であることが比較検討の結果判明し、かつ、住民は人家の補償立ち退きを望んでいます。
 このようなケースではどう対処するべきでしょうか。
A21  土木工事においては、現場の条件等によって、工法・工期・作業性などが左右され、その結果、建設に要する費用も大きく変動することとなります。このため工事担当者はこれらの条件を正確に見極めることが重要であり、なかでも「仮設のあり方」は主要な検討事項の一つでしょう。
 仮設桟橋等の仮設工作物は、これまで、人家等を避けて構築するのが一般的でしたが、その理由は、当事者の了解やコストの面を考えると、人家を避けたほうがトータルとしては安価になるとの考え方が浸透しているためと推察されます。
 今回のように、当事者が移転を望み、コストの比較検討の結果、移転のほうが安価であり、他に考慮すべき条件もないと判断される状況の場合には、移転を伴っても問題ないものと考えます。
 しかしながら、仮設は完成図面には記載を要しない作業工程で、目的ではなく手段とされる工事であることから、後々、トラブル等の原因となる場合も想定されますので、当事者と"移転に関する契約"を締結しておくことは勿論ですが、仮設工法決定までの根拠などの検討結果や工事中の振動等による住家への影響をモニターするなど、成果と説明資料を整えて、いつでも開示できるようにしておくことが大切です。


Q20 減価補償地区区画整理の施行者について
 市内に減価補償地区があり、市施行の区画整理を予定しているが、組合施行による区画整理の可能性についても検討したい。減価補償地区の区画整理について実施事例を教えて欲しい。
 また、減価補償地区区画整理は、法律上「施行者は行政に限る」という制限はあるのか。
A20  土地区画整理法上は「減価補償地区」であることによる施行者の制約規定はありませんが、 減価補償金の補償義務が定められている施行者は国・都道府県・市町村及び都市再生機構・地方住宅供給公社となっています (土地区画整理法第109条)。
 そして、これらのいわゆる公共施行では、宅地減価分を金銭で補償するよりも、道路や公園等に充てる公共減歩に見合った土地 の先行買収を実施する場合が多く見受けられます。
 「減価補償地区」では、組合施行の場合、公共施設用地や事業費に充当するために従前宅地より評価の下がることとなる減歩あ るいは賦課金が生じるため、権利者の同意を得ることが困難となります。仮に、事業費全体を公共等で補助・助成できる場合でも、土地 区画整理事業では土地の取得がないので、事業同意の取得や事業執行の確実性を考慮すると、組合施行では「減価補償地区」での土地 区画整理事業は一般的には難しいと考えられます。
 なお、「減価補償地区」の土地区画整理事業実施例については、組合施行の事例はごく希ですが、市町村事業は全国各地で相当 数ありますので(組合等施行の2%、市町村事業の74%(出典:「月刊まちづくりの焦点」NO.53 Sep.2001))、貴市も会員である(社)街 づくり土地区画整理協会に照会するとか、全国の都道府県や市町村のホームページなどから検索されるのが早道でしょう。


Q19 土地使用貸借契約と取得時効について
 道路敷地の取得において、やむを得ない理由により土地使用貸借により権利を取得し、土地使用貸借契約 を締結するにあたり、土地所有者から「将来において民法162条"取得時効"が適用されるのではないか」と心配する問い合わせを受けています。
 道路管理者としては土地使用貸借契約書により「借りる」という意思なので、所有権の"取得時効"はできない、生じないと解釈していますが、いかがなものでしょうか。
A19  「使用貸借」については民法の第593条〜第600条に規定があり、"当事者の一方が無償で使用及び収益をした後に返還をすることを約して、相手方からあるものを受け取ることによって成立"し、借主は以下の義務を遵守する必要があるものとされています。
@ 契約または目的物の性質によって定まった用法に従って使用または収益をする。
A 第三者に使用または収益させない。
B 借用物の通常の必要費の負担。
C 借用物の返還(契約に定めた時期(第597条1項)、または借主が契約に定めた目的に従い使用
及び収益を終わったとき(第597条2項)。期間も目的も定めていない場合は貸主が返還を請求した
とき(第597条3項))。
 さらに、貸主には借主が上記@、Aに違反したときの解除権(第594条3項)があります。
そして「使用貸借」は契約の目的が終了した場合等に失効する(第599条)ものとされています。 一方、「取得時効」は"他人のものまたは財産権を一定期間継続して占有または準占有するものにその権利を与える制度"で、 "20年間、所有の意志をもって平穏かつ公然に他人の物を占有することによって所有権を時効によって取得する"(民法第162条)ものです。
 したがって、ご質問のような道路管理者と貸主の間で土地使用貸借契約が締結されている場合には「取得時効」要件の"所有の意志をもって"いるとは云えず、前述の「使用貸借」の規定に従う限り「取得時効」が成立することはないと考えますが、最終的には、貴市の顧問弁護士等の見解を伺うなど慎重な対応が必要でしょう。


Q18 公共工事における現場事務所の設置について
 公共工事における経費の一つとして、営繕費の率の中に現場事務所の設置費が含まれているが、いくら以上の工事価格・請負費の時に設置を実施するべきか。
それとも額に係わらず設置するべきか?
【例】 工事価格80万円のうち、間接工事費30万円の工事を実施した時、運搬費、安全管理費等が当然掛かるが、現場事務所も設置すべきか?
A18  公共土木工事の積算については、市町村の場合、通常、当該都道府県の積算基準を準用するものと思われますが、ここでは、国土交通事務次官通達の「土木請負工事工事費積算要領及び土木請負工事工事費積算基準の制定について」(国官技第323号 平成15年3月24日)の場合を例として以下に回答します。
 現場事務所の設置に要する費用は、請負工事費⇒工事原価⇒間接工事費の共通仮設費に含まれ、営繕費として計上することとされています。 また、営繕費の算定については国土交通省大臣官房技術審議官発の「土木請負工事の共通仮設費算定基準の一部改正について」(国官技第351号 平成14年3月18日)に示すとおり、一部の積み上げ項目を除き率分の共通仮設費に含まれており、工種区分による所定の率に直接工事費等の対象額を乗じて得た額を計上することとなります。 したがって、河川工事、道路改良工事など工種区分の直接工事費等の額に応じた率分の共通仮設費として計上するべきでしょう。
 これは、近年、営繕費の算定が積算の段階で適切に査定することが困難となってきていることから、実態調査により直接工事費等とこれらの費用の統計的関連を求め、率により算定することとしたためとされています。 以上のことについては、本会発行の改訂版「わかりやすい土木工事積算−実務者のための積算入門−」(土木工事積算編集委員会 編 (社)全日本建設技術協会 平成17年9月)に詳しく記載されていますので参考にしてください。


Q17 設計額違算の会計検査における扱いについて
 設計額に違算(積算過大)があったとしても、訂正後の設計額が請負額以上なら、会計検査で不当事項に当らないのではないか?
 支出(契約額)は入札により決定しているにもかかわらず、会計検査で積算過大をなぜ指摘されなければならないのか?という疑問から、  「わかりやすい土木工事積算」(発行(社)全日本建設技術協会)で調べてみますと「会計法では契約額は予定価格の範囲内」と書かれておりました。  設計額の算出は予定価格を出すためです。一方、いわゆる違算のうち上記の場合、会計法に抵触しないため不当事項に当たらないと思うがそれでよいか。
A17  会計検査院の検査報告におけるいわゆる「不当事項」とは、会計検査院法第29条の3によれば"法律、予算に違反し、または不当と認めた事項"となっています。
会計検査院から不当事項として指摘されているものの態様は、
@ 法令や予算に違反した会計経理や予算執行
A 経済的または効率的でない予算執行
B 所期の目的を達成せず、効果をあげていない予算執行 に大別され、具体的には、ァ)計画・設計不適切、ィ)設計過大、ゥ)積算過大、ェ)施工不良、ォ)施行不適切等、12項目の事例の記述があります(出典:平成16年度版 「公共事業の決算と検査」大成出版社)。 これらの事例のうち、積算過大については、「部分的に積算が過大であっても、直ちに当該過大額をもって、不当とされるものでなく・・・(中略)、予定価格に対する落札等の差額や、過少積算が考慮されたうえ、不当額も算定されているようである。」(出典:上記 同書)とされています。 これは、「〇会計検査院は、こと積算などの検査においては「国損なければ指摘なし」という立場、〇計算ミスと契約額の算定では、積算過大となっている額を単純にそのまま指摘するのではなく、結果として割高となっている契約額を指摘する」(出典:改訂6版「 公共工事と会計検査」(財)経済調査会)との理由からです。 したがって、ご質問のことについては直接的には不当事項にはあたらないと考えられますが、予定価格の積算にあたって「積算ミス」は適正な積算事務とは言えず、避けなければならない事柄であることに注意するべきでしょう。


Q16 道路沿いの民地内に設置された有刺鉄線への対応について
 道路沿線の個人所有地において、この土地所有(管理)者により所有地内へ木杭設置のうえ、有刺鉄線が張られています。歩行者が道路を通行する際に、強風等によりこの土地へよろめいたり、倒れた場合には大怪我をする恐れがあるため、この土地所有(管理)者へ撤去を含めた指導の可否について教示願います。
 なお、当市においては沿道区域の指定(道路法44条)は行っていません。
A16  沿道区域の指定(道路法第44条)がなされている場合は、同法同条の"沿道区域における土地等の管理者の損害予防義務"を適用することにより対処可能です。
 この指定を行っていない場合の当該工作物の撤去を含めた指導等については、道路管理者として、まず、工作物所有(管理)者に事情を説明して危険防止の対応をお願いすることが第一と思われますが、これが困難な場合、
@「民法」上の"相隣関係"等関係条項の適用について、公物管理・訟務担当部局あるいは弁護士に相談する、
A「道路交通法」(以下「道交法」という。)の道路警察権を有する所轄の警察署長に、"沿道の工作物等の危険防止措置"(「道交法」第82条)の適用について相談し対処してもらう、
B沿道区域の指定(道路法第44条)を行って対処する等の手段が考えられます。
 これらのうち、どの手段によって対処するかについては、道路管理者と土地所有(管理)者との関係、現地の状況及び緊急度等を総合的に勘案して判断するべきと思われます。
 なお、ご質問のことに類似した事例について、本会ホームページ内の"会員のQ&Aのページ"Q1に対するA1として登載されていますので参考にしてください。


Q15 現場代理人の工事現場常駐制について
 「建設業法に規定している現場代理人については、工事現場に常駐し、その運営、取り締まり等を行う。従って、配置予定の現場代理人は他の工事と重複することができない。」とされていますが、たとえばある工事の特記仕様書に「工事期間のうち、12月1日から翌年4月30日までの期間は、積雪により工事を一時中断する。また、現地状況等により、5月1日以降においても中断を行う場合があるため、再開の時期は監督職員の指示による。」と記載してある場合等は、その中止期間内で他の工事の現場代理人を行うことは出来るのでしょうか?
A15  現場代理人常駐の必要性については、通常、発注者の「工事請負契約約款」に定められています。ここでは、中央建設業審議会が決定し国の機関、地方公共団体等に採用を勧告した「公共工事標準請負契約約款」(以下「約款」という。)における現場代理人の規定を例として、以下に述べることとします。
 現場代理人については、「約款」の第10条2で「契約の履行に関し、工事現場に常駐し・・・、(以下略)」と規定されています。また、建設業法研究会編の「改訂版 公共工事標準請負契約約款の解説」(大成出版社)の137ペ−ジに、「常駐とは、当該工事を担当していることだけでなく、さらに、作業期間中、特別の理由のある場合を除き常に工事現場に滞在していることを意味するものであり、発注者または監督員との連絡に支障をきたさないことを目的としたもの。」と記述されています。
 この「常駐制の義務付け」は建設業法の規定ではなく、発注者と受注者との間の「工事請負契約」上の定めであることから、ご質問のことに関しては発注者が判断すべき事項と考えられ、当該工事に支障が出ないことを第一にして、その可否を決定すべきと思われます。


Q14 人孔鉄蓋の調達について
 当市は、現在、人孔鉄蓋について、JIS規格に準処し人孔鉄蓋仕様書を整え、2社を承認し鉄蓋を使用しておりますが、最近、他のメーカーが参入したいと申し入れてきました。
 資格等については、JIS規格表示許可書及び下水道用資器材製造工場認定書があり、グランドマンホール協会にも加盟しております。
 一方、管理面から、人孔カギは現在承認している2社の2タイプとなっております。
 市とすればカギを2タイプ以上増やしたくない為、この件を伝えると、その点(知的財産法等) はクリア出来るとのことです。よって市の基準を満たすことは可能と思料されます。承認を拒否した場合、公平で自由な競争を阻害することを禁止している独禁法に抵触するのか、また、2社に限定することは暗黙の随契となり官製談合防止法に抵触するのか、ご教示願います。
A14  ご質問の"市が仕様を定めた人孔鉄蓋"に関しては、「管理上、カギのタイプを増やしたくない」ことを参入させない理由とし、一方で、参入を希望するメーカーが「これをクリアできる」とされていますが、発注者として、まず、「クリアできること」について調査し確認するべきでしょう。
 一般的には、人孔鉄蓋は汎用品であり、ご質問の内容で判断する限り、2社のみに限定し、他のメーカーを排除することは、地方自治法の趣旨(下の【注釈】参照。)にはそぐわないものと思料されます。他の自治体において、指名競争入札等で決定している事例が多く見られますので、人孔のカギのことを含め、実態を調査して判断材料とすることも重要と思われます。
 現行どおりとした場合、「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律」(通称;独占禁止法)第2条9項の「不公正な取引方法」に関する項目の"不当に他の事業者を差別的に取り扱うこと"や「入札談合等関与行為の排除及び防止に関する法律」(官製談合防止法)第2条5項の「入札談合等関与行為」に関する項目等に抵触するかとのお尋ねについては、軽々に判断することは慎まなければならず、内容の詳細を添えて市の顧問弁護士等、法律の専門家に相談していただきたい事柄です。
 なお、参考意見として、本事例の場合、2社とすることとした経緯及び質問内容以外の事情等の詳細が明確ではありませんが、「入札談合等関与行為の排除及び防止に関する法律」の「入札談合等関与行為」に該当する恐れがある行為はできる限り避けることが妥当なことと考えます。

【注釈】
 地方公共団体における公共調達については、地方自治法で一般競争入札を基本とし、指名競争入札や随意契約等は「政令で定める場合に該当するときに限りこれによることができる。」と定められています(第234条2)。そして、同法施行令第167条で、指名競争入札ができる場合として、「工事または製造の請負、・・・(中略)の契約でその性質または目的が一般競争入札に適しないものをするとき」とされ、同条2には、「随意契約」できる場合が列挙されています。


Q13 都市計画法第53条の許可と事業認可について
 都市計画道路予定地に平成6年に、私人が建築確認及び都市計画法第53条の許可申請を行い、 県知事の承認を得た土地がある。市では、当該地を含めて平成11年に都市計画事業(街路事業)の事業認可をとって 事業を進めている最中に、当該私人が「以前に建築確認及び都計法第53条の許可を受けている」として 建築を行なおうとしている。都計法第65条の許可申請が必要であり、起業者としては不許可とすることは明白である。 しかし、以前に許可に基づき、建築を継続した場合、支障物件として補償対象に出来るか。
  (尚、以前の建築確認申請の許可は有効と聞いている。申請した建築を長期間中断しているというのは、 法律の想定外のこと、と言う見解です。)
A13  「都市計画法(以下「都計法」という。)、第59条の都市計画事業(以下「都計事業」という。)認可に基づく同法第62条の「都計事業」認可等の告示後においては、同法第65条により、「「都計事業」施行の障害となる恐れのある・・・・(中略)建築物の建築・・・・(中略)を行おうとする者は、都道府県知事の許可を受けなければならない。」とされており、建築基準法による「建築物の建築確認許可」および「都計法」第53条第1項により「都市計画施設区域内における建築許可」を得ていたとしても、「都計事業」認可の告示以前に建築物の建築に着工していない場合には、同法第65条の許可を受けなければならないものと考えられます。
 また、「都計事業」については、「都計法」第69条により「土地収用法」が適用され、「都計事業」の認可等の告示が「土地収用法」にいう「事業の認定」とみなされることから、同法第89条の規定が適用されることとなります。
 これによると、「「都計事業」の認可等の告示後に・・・(中略)工作物を新築・・・(中略)したときは、あらかじめこれについて都道府県の知事の承認を得た場合を除くほか、これに関する損失の補償を請求することができない」とされています。
 今回の場合、経緯、実態等、状況の詳細が明確とはいえず、軽々に判断することは避けなければなりませんが、以上のことを基本に、起業者として判断をする必要があると思料されます。この際には、参考として、県の都市計画等の担当部局の見解等を確かめておくことも大切なことでしょう。
 なお、上記のこと等、「都計法」の参考文献として、例えば「都市計画法の運用Q&A」(都市計画法研究会編(株)ぎょうせい 発行)が、建築確認に関しての参考文献としては、例えば「建築基準法質疑応答集」(国土交通省住宅局内建築基準法研究会 編 第一法規 発行)があります。



Q12 公共補償基準の「復成価格」について
 道路管理者が施行する道路工事に伴い、既設道路内の水道管が支障となった場合、移転補償はしてもらえるのですが、 "代替の公共施設等を建設する(既設管を再利用しない)ことにより行われる場合"の補償額算定では"財産価値の減耗分 を控除した額"とされています。
 この減耗分相当額の算定に必要なのが「復成価格」であり、算定について埋設当時と現時点では管の埋設位置、埋設深、 費用等いろいろ状況が変わってきていますが、どのようにすべきなのかご教示ください。
A12  公共補償については、公共事業の事業主体毎に、「公共事業の施行に伴なう公共補償基準」(以下「補償基準」という。)に関する、 要綱、規定等があり、通常、この「補償基準」によって公共補償が行われます。また、公共補償における「復成価格」とは、 「既存公共施設等と同等の公共施設等を建設することにより、機能回復する費用」と定義されます。
 以上のことから、まず、当該道路管理者の「補償基準」に関する規定類の内容を調査し、それを基本として、道路管理者と 「復成価格」について協議する必要があると思われます。
 しかしながら、今回のケースでは、当該道路管理者の「補償基準」の内容が明らかではないため、国土交通省の直轄工事による 「補償基準」の訓令(以下「訓令」という。)(平成13年1月6日国土交通省訓第77号)による場合を例として、参考までに以下に記述 します。
 既存公共施設等の機能回復が、代替の公共施設等を建設することにより行われる場合においては、当該公共施設等を建設するために 必要な費用(財産価値減耗分を控除。但し、やむをえないと認められるときはその全部または一部を控除しないことができる。) を補償するものとされています(訓令第8条要旨)。
 このことから、今回の場合、
 @ 管の埋設位置、埋設深等の変更が道路工事に起因するものであれば、道路管理者による補償
    の対象、
 A 補償に関する価格は、補償工事を実施する時点が基本、
 B 既存の水道管を再利用しない場合、その残存価値が補償の対象となるか否かについては、上記
    の訓令第8条にある"やむを えないと認められるかどうか"が判断基準、
 となります。
 なお、水道管を既設道路に埋設するにあたって、道路管理者から道路法32条による「占用許可」を得ていることと思われますので、 その許可条件についても精査が必要であることに留意してください。


Q11 鳥居の道路占用について
 現況3.6mの道路上に新規に神社の鳥居の占用申請が出て来ていますが、設置が可能か質問いたします。道路 法上設置が不可能な条文があるかお聞きいたします。
 道路管理事務担当者会議質疑応答集のP.782に掲載されておりますが、はっきり不可能・可能の条文等 が有るかお願いいたします。
A11  道路の占用許可に関しては道路法32条にその規定があります。そして、第1項に占用を許可する工作物等が限定 列挙されています。また、現在、道路法及びその施行令により道路の占用許可が認められている物件に関しては、 例えば、「改訂3版 道路法解説」(道路法令研究会・編著 大成出版社)のP.222〜P.228に列挙されており、 道路の占用許可はこれら以外による「特別使用関係」を認めない趣旨とされています(同書P.221)。この中に はご質問の「鳥居」についての記述がありません。したがって「鳥居」に対する道路の占用許可は出来ないもの と考えます。
 なお、法32条第1項の列挙した物件の末尾に「その他これに類する工作物(物件・施設)」という文言が付 されていますが、その解釈にあたっては限定列挙の趣旨に反しないよう厳格に判断すべきとされており (同書P.221)、ご質問の中にある「道路管理事務担当者会議質疑応答集」のP.782の記述でも「原則として、新 たに鳥居を設けることは認めるべきでなく、既存の鳥居についても極力撤去もしくは道路区域外への移設を指 導すべき」と記述されているところです。

(参考)
(道路の占用の許可)
第三十二条
1 道路に左の各号の一に掲げる工作物、物件又は施設を設け、継続して道路を使用しようとする場合
 においては、道路管理者の許可を受けなければならない。
 一  電柱、電線、変圧塔、郵便差出箱、公衆電話所、広告塔その他これらに類する工作物
 二  水管、下水道管、ガス管その他これらに類する物件
 三  鉄道、軌道その他これらに類する施設
 四  歩廊、雪よけその他これらに類する施設
 五  地下街、地下室、通路その他これらに類する施設
 六  露店、商品置場その他これらに類する施設
 七  前各号に掲げるものを除く外、道路の構造又は交通に支障を及ぼす虞のある工作物、物件又は
   施設で政令で定めるもの

「改訂3版 道路法解説」道路法令研究会・編著 大成出版社
P.221 第1項関係:各号の一に掲げる工作物、物件又は施設は限定列挙であり、これら以外による「特
    別使用関係」を認めない趣旨である。
P.217 道路の「特別使用関係」は、いわば道路の第二次的―副次的機能である。したがってあくまでも
    道路の本来的機能を阻害しない範囲内でのみ認められるべき性格のものである。「道路の占用
    制度」は特別使用関係の合理的な規制を図るもの。
  

Q10 道路法第21条の適用、手続きについて
 河川管理者によるバイパス河川の掘削にあたり、既存の道路を掘削し、将来的には橋梁となるのであ るが、当面(10年程度)は仮設管路を敷設した状態で、道路を供用する場合、道路法第21条の適用が妥当と考えるが、この場合の手続き及び事例について
A10  道路法第21条は道路と他の工作物と相互に効用を兼ねる場合における他の工作物管理者に「道路に関する工事」を施行させる場合のことについての規定です。
 一方、ご質問のことは、河川管理者が道路法適用の既存道路において、@道路を横断して管路を埋設する「河川工事」及びA河川工事を施工するために必要となる「道路に関する工事」を行うことと解されます。この場合の「道路に関する工事」については道路法第22条に「工事原因者に対する工事施行命令」として規定がありますのでこれを適用するべきでしょう。この際、「河川工事」に伴う「道路に関する工事」に関しては、同条第2項で、河川法第19条による「河川管理者が付帯工事としてこれを施行すること」は適用しないと規定されています。
 また、既存道路において行う「河川工事」に関しては、河川法第16条の2による河川整備計画を策定する段階で、河川管理者から道路管理者に河川の整備計画について協議がなされて既に合意済みと思われますので、工事の実施にあたってはそれを基本として管理者間で協議して進めるのが通常と思われます。
 したがって、手続きとしては、はじめに河川管理者から道路管理者に既存道路において「河川工事」を行うことについて協議をしていただき、協議が整った後に、道路管理者から河川管理者に対して道路法第22条による「工事原因者に対する工事施行命令」を行うのが適当と考えられます。
 なお、河川管理者との関係に関しては河川整備計画策定段階からの経緯等があることと思われますので、それをよく精査のうえ対処することが大切です。

(参考)
〔道路法〕
(兼用工作物の管理)
第二十条
 道路と堤防、護岸、ダム、鉄道又は軌道用の橋、踏切道(道路と日本鉄道建設公団、本州四国連絡橋公団若し くは鉄道事業者の鉄道又は軌道法(大正十年法律第七十六号)による新設軌道との交差部分をいう。)、駅前広場 その他公共の用に供する工作物又は施設(以下これらを「他の工作物」と総称する。)とが相互に効用を兼ねる場合 においては、当該道路の道路管理者及び他の工作物の管理者は、当該道路及び他の工作物の管理については、 第十三条第一項及び第三項並びに第十五条から第十七条までの規定にかかわらず、協議して別にその管理の方法 を定めることができる。
(他の工作物の管理者に対する工事施行命令等)
第二十一条
  道路と他の工作物とが相互に効用を兼ねる場合において、他の工作物の管理者に当該道路の道路に関する工事 を施行させ、又は維持をさせることが適当であると認められるときは、前条及び第三十一条の規定によつて協議 をした場合を除く外、道路管理者は、他の工作物の管理者に当該道路に関する工事を施行させ、又は当該道路の 維持をさせることができる。
(工事原因者に対する工事施行命令)
第二十二条
 道路管理者は、道路に関する工事以外の工事(以下「他の工事」という。)により必要を生じた道路に関する 工事又は道路を損傷し、若しくは汚損した行為若しくは道路の補強、拡幅その他道路の構造の現状を変更する必要 を生じさせた行為(以下「他の行為」という。)により必要を生じた道路に関する工事又は道路の維持を当該工事 の執行者又は行為者に施行させることができる。
 前項の場合において、他の工事が河川法(昭和三十九年法律第百六十七号)が適用され、又は準用される 河川の河川工事(以下「河川工事」という。)であるときは、当該道路に関する工事については、同法第十九条 の規定は、適用しない。

(道路に関する工事とは)道路の新設、改築または修繕に関する工事をいう。(道路法20条第1項)

〔河川法〕
(河川整備計画)
第十六条の二 河川管理者は、河川整備基本方針に沿つて計画的に河川の整備を実施すべき区間について、当該河川の 整備に関する計画(以下「河川整備計画」という。)を定めておかなければならない。
 河川整備計画は、河川整備基本方針に即し、かつ、公害防止計画が定められている地域に存する河川にあつては 当該公害防止計画との調整を図つて、政令で定めるところにより、当該河川の総合的な管理が確保できるように定め られなければならない。この場合において、河川管理者は、降雨量、地形、地質その他の事情によりしばしば洪水に よる災害が発生している区域につき、災害の発生を防止し、又は災害を軽減するために必要な措置を講ずるように特 に配慮しなければならない。
 河川管理者は、河川整備計画の案を作成しようとする場合において必要があると認めるときは、河川に関し学識 経験を有する者の意見を聴かなければならない。
 河川管理者は、前項に規定する場合において必要があると認めるときは、公聴会の開催等関係住民の意見を反映 させるために必要な措置を講じなければならない。
 河川管理者は、河川整備計画を定めようとするときは、あらかじめ、政令で定めるところにより、関係都道 府県知事又は関係市町村長の意見を聴かなければならない。
 河川管理者は、河川整備計画を定めたときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。
 第三項から前項までの規定は、河川整備計画の変更について準用する。

(附帯工事の施行)
第十九条 河川管理者は、河川工事により必要を生じた他の工事又は、河川工事を施行するために必要を生じた他の 工事を当該河川工事とあわせて施行することができる。
  

 Q9 発注者側から工事契約を解除した場合の補償額の算定方法について
 やむをえない事情により工事が続けられないと発注者側が判断した場合、標準契約約款第48条第1項により契約を解除することが出来ますが、第2項において乙へ損害を賠償しなければならない旨規定されています。
 建設業法研究会編著の「公共工事標準契約約款の解説」によれば「請負者に不利益を与えないことが条件であり(中略)請負者が既に支出した費用と、解除されずに工事が完成したとすれば請負者が得たであろう利益の双方に及ぶ」とあり、後段の「得たであろう利益」の算出方法に苦慮しています。
 一例として、当該工事の工事原価までは出来高に応じて当初契約との按分で算出し、一般管理費は当初金額のままといった計算でよいのではとも思うのですが、事例なども含めてご教示ください。
 A9  公共工事標準請負契約約款第48条第1項の規定により、発注者が任意に契約を解除する場合には、同条第2項により、その損害を賠償しなければならないこととされています。この損害賠償の範囲については、甲乙が協議して定めることとされており(建設業法研究会編著「公共工事標準契約約款の解説」大成出版社 P.366)、まず乙から損失額を出してもらった上で、それが適正であるかを甲がチェックすることになるものと考えられますが、この条項を使って任意解除し、損害賠償を行う例はあまり見られないようです。
 損害賠償の算定に当たっての一般管理費の扱いについては、特段の定めはなく、出来高に応じて一般管理費等も按分して算出する方法も考えられますが、当初金額のままとすることも可能であると考えられます。いずれにしても、請負者に不利益を与えないことが基本であり、この点をよく踏まえて甲乙がよく協議することが必要です。

(参考)公共工事標準請負契約約款 
第48条 甲は、工事が完成するまでの間は、前条第1項の規定によるほか、必要がある時は、契約を
     解除することができる。
    2 甲は、前項の規定により契約を解除したことにより乙に損害を及ぼした時は、その損害を賠償し
     なければならない。  

 Q8 道路改良工事の実施に伴う下水道管の支障移転について
 今年度はじめて市の道路改良工事(補助事業)により、市の下水道管が支障となるのですが、 原因者(道路管理者)から移転に伴う費用をもらったり、あるいは原因者が付け替え工事を行うことが できるのでしょうか。
 A8  道路に下水管等を埋設する際には、事前に道路管理者に対して道路法第36条による工事の計画書を提出し、 道路法第32条により道路占用許可の申請をする必要があります。一方、道路管理者は同第33条の条件に適合 すれば同第36条により許可を与えなければならないものとされています。
 一般的には、下水道管の埋設時に、道路管理者と下水道の管理者が事前に協議を行い、占用許可にあたり移設 が必要になった場合等の処置の仕方など(費用の負担、工事の実施主体等)について、道路管理者から条件 が付くと思われます。したがって、占用許可に際してどのような条件が付されているかをまず精査する 必要があります。
 ご質問の場合、〇既存道路において占用許可を得た後、道路拡幅等により下水道管が支障となったのか、 あるいは、〇既設の下水道管がありそこに新に道路を構築することになったのか、が明確でありません。
 前者の場合、占用許可条件がどのように付されているかが問題となります。道路管理者が、道路に関する工事 により必要となる下水道管の移設を同法第23条の付帯工事として施工する場合には、占用許可に付した条件 に特別な定めがある場合を除き、その全部又は一部を道路管理者が負担することになります。後者の場合は、 新に両管理者間で協議することとなりますが、道路工事が原因で既設の下水道管を移設しなければならないこ のケースでは、原因者である道路管理者側で一部又は全額の費用負担あるいは移設工事を実施できる場合が あると思料されます。
 いずれにしても、同じ市であっても、 道路管理と、下水道管理は異なる法律に基づいて業務を執行することに なりますので、両管理者間で協議することが大切です。

 Q7 再度入札で入札参加者が一人の場合の入札執行の可否について
 本町では入札約款に入札を取りやめる場合のひとつとして、「入札参加者が一人である場合は、 特別な事情がない限り、入札を取りやめるものとする。」と明記されているが、指名競争入札で1回目 の入札で落札せず、2回まで再度入札を行う場合、2回目の入札前に辞退者が相次ぎ、一人しか入札者が いなくなった場合には、一般的には入札を取りやめるべきか。または、「一人の場合は入札を取りやめる」 というのは、1回目の入札のみに適用され、再度入札の場合は一人であっても、入札を行うべきか。
 A7  貴町の入札約款に明記されている「特別な事情」の中に、ご質問のケースについての記述があればそれに基づいて 処理することになります。しかし、記述がない場合、その処理方法について、県の担当部局の考え方を参考にするの も一方法です。担当部局は、県土整備部 建設・不動産課 建設業・契約室です。 なお、あくまでも処理方法は最終判断は入札を執行する貴町当局であることに留意してください。

 Q6 工事写真の管理ソフトについて
 工事写真の電子納品について、業者が使用する納品物作成ソフトで よく使われている「ソフト名、メーカー名」を教えて下さい。
 A6 工事写真管理ソフトは、種類が多く色々な管理ソフトが使用されており、 どれがスタンダードかは言えない状態であります。
ご参考までに、工事写真管理ソフトの一部をご紹介いたします。
・写管屋
  (http://www2.kentem.co.jp/products/3shakanya.html
・蔵衛門工事写真
  (http://www.koujishashin.com/
・現場編集長
  (http://www.genba21.com/product/pro_v50.html
・現場絵巻
  (http://www.a-sk.co.jp/seihin_emaki.html
・現場名人
  (http://www.tfl.fujitsu.com/products/genba/
・電納ヘルパー 工事版
  (http://www.kts.co.jp/seijyou/k_helper/k_const/index.html

(参考サイト)
・土木系情報交換サイト しび・こむ (デジタル写真管理ソフトの使用実態調査をとりまとめられている)
  (http://const.cool.ne.jp/xml_pix/

 Q5 工事現場における車輌事故について
 横断溝設置工事中の現場において、夜間、走行中の車輌が既存舗装部分と床堀部に安全管理のため 設置していた覆工板との段差(5cm程度の段差、前後1.5m程度のスロープあり。)に接触し、 車輌の底部を強打した。
 現場の安全管理の方法としては現場前後に看板(段差あり)等を設置し、現場についても赤色灯を 点灯していた。また、現場は少し上って下った部分で見通しについてはあまりよいとは言えない部分 である。このような場合、運転手と道路管理者及び施工業者の責任関係というのはどのようになるの ですか。
Q&Aサンプル
 A5 ○このような事故の場合、事故の結果発生につき運転手の安全運行に対しての注意義務違反(注視義務 違反等)があれば自らがその責めを負うことになります。また施工業者が事故の発生が予見できるのに、 それに対応する回避義務を履行していなければ不法行為損害賠償義務を負います。
 更に道路管理者においては設置管理上の瑕疵の責任を負います。そして、理論上はそれぞれがその 過失の割合により全体の損害を分担することになります。従って損害の負担はそれぞれの当事者の具 体的な注意義務違反の程度によって変わってくることになります。

○本事例の場合、事故の原因や運転時の状況等が明らかではありません。事故の現状(車両の損傷
、覆工板、スロープの状況など)、運転時の状況(運転状況、走行速度、車両の整備状況など)、施工
業者の事故防止対策(縦断勾配のある道路での視認を配慮した対策を含む)等について、十分、把握し
ておかなければなりません。
○横断溝設置工事の現場は、通行上危険な箇所であり、特に、夜間時の走行車両に対しては、十分に危 険性を認識させるなど、施工業者、道路管理者は、事故防止対策を講じなければなりません。施工業者 としてとるべき所定の対策については、工事の契約図書、施工計画書に明示され、また、道路交通法上 の手続きは、通行の安全対策が許可条件として付されています。
○従って、施工業者においては、適切な事故防止対策がとられていたかどうか、また、道路管理者にお いては、適切な事故防止対策がとられていない場合、道路の設置又は管理上の瑕疵が追求され、施工業 者や占有者を十分に監督していたか否かを問われることになります。

○段差のすりつけについて
   ・「建設工事公衆災害防止対策要綱の解説」-土木工事編- 監修 建設省建設経済局(発行(株)
    大成出版社)P51 「第22 車両交通のための路面維持」
   ・「土木工事安全施工技術指針の解説」平成13年改訂版 監修 国土交通省大臣官房技術調査
    課(発行(社)全日本建設技術協会)P300 「段差のすりつけ」
では、「段差のすりつけは、5%以内の勾配ですりつけるもの」とされています。(今回の場合、5cm程度 の段差は、3.3%程度の勾配となる。)

○このような事例(判例)は多数あり、例えば、「道路管理瑕疵判例ハンドブック」監修 建設省道路局
道路交通管理課訟務班(発行(株)ぎょうせい)などが参考となります。なお、損害賠償や係争の状況が
生じた場合、その取り扱いや対応について、速やかに、国や県の公物管理・訟務担当部署や弁護士等
に相談するようにしましょう。

 Q4 計画中のバイパス道路へのゴルフ練習場からのボール飛来について
 バイパス計画ルートに隣接してゴルフ練習場があり、現在でも場外にボールが飛来している状況にあります。 隣接している民家には、飛来してきたボールが家の壁にあたることからゴルフ練習場側でネットを敷設していま す。今の状態では、バイパス供用後にバイパスにボールが飛来してくることは確実であり、もし、通行車両にボ ールがあたった場合、大事故になりかねない状況にあります。
 このような場合、@場外にボールを飛来させているゴルフ練習場側に責任があるのか、ボールが飛来すること がわかっていながらバイパスを計画した国側に責任があるのか教えてください。
 また、A仮に両者に責任がある場合は、事前の対策にかかる費用は両者負担という形になるのでしょうか。
Q&Aサンプル
 A4  @道路管理者としてボールが飛来するという危険性を認識できる場合には、バイパス計画でこの危険を回避 する措置を講じなければなりません。この措置がなされず事故が発生した場合、道路管理者側に責任が生じます。
 Aバイパスの計画段階において、仮に、妨害排除の措置をゴルフ練習場側に要請したとしても、これを受け 入れられることは困難と考えられます。従って、ゴルフ練習場からの飛来ボールによる危険防止対策として、 道路管理者は、バイパス計画の中で防護施設等による対応を図る必要があると考えられます。なお、費用の負 担は道路管理者となります。

 また、お尋ねの状況とは異なりますが、既に供用中の道路において、民地側からのボール飛来により事故が 生じた場合、道路管理者にボールが飛来し、事故を発生させることを予測できたかどうかが、ポイントになり ます。ボールの飛来がたびたびあり、危険が予想される場合には、道路管理者として危険を回避する義務があ りますので、速やかに、ゴルフ練習場側に対し、道路管理者としての状況を説明し、危険の除去について打ち 合わせ、対策をお願いします。しかし、ゴルフ練習場側において、危険防止の処置が実施されない場合、道路 管理者は危険防止の措置として、道路管理者の負担により防護施設等による対応が必要と考えられます。
 なお、事故の原因が、既に供用中の道路で道路区域外に起因するような場合には、取り扱いや対応について 、速やかに、国や県の公物管理・訟務担当部署や弁護士等に相談するようにしましょう。

 Q3 アセットマネジメントについて
最近、社会資本のストックの管理において注目されている「アセットマネジメント」について教えて下さい。
<新潟県協会>
 A3  アセットマネジメントの概念は、以下のとおりとなります。
 住民は、社会資本(公共施設)管理者に対し、ニーズを表明するとともに資金(税金)提供している。 管理者は、ニーズを満たすように施設の維持改善を行い、県民に対し施設機能サービス提供を行い、顧 客満足を得ていただくという図式が考えられる。このような管理マネジメント概念をアセットマネジメ ントと称します。
 すなわち資産価値の最大化を目的とし社会資本の最適な維持管理・運用を支援するツールとしてアセ ットマネジメントは捉えられています。
 また、アセットマネジメントには、長期分析と個別施設機能評価を分ける「マクロマネジメントとミ クロマネジメント」、官庁会計と企業会計の差異・応用をした「公会計とインフラ会計」などの概念要 素があります。アセットマネジメントの本質は、「あるものをどう運用するのか、既存機能の合理的活 用のためのツール」です。

 Q2 適化法のPFI事業への適用について
PFI事業は、適化法の対象となるのでしょうか。
Q&Aサンプル
 A2  PFI事業には多様な契約方式が考えられますが、会計法や地方自治法における請負契約、民間事業者等に対する 建設業法の適用関係が明確となっておらず、現時点では、PFI事業の全てが適化法の対象にはならないとは言い切れません。
 例えば、PFI事業において国等との契約形態が会計法又は地方自治法の請負契約に該当し、事業を実施する民間事業者 等が建設業法の適用になる場合には、適化法の対象となる場合もあると考えられます。 個別の契約により判断することが必要であると考えます。

 Q1 民地から道路へ突き出した枝で生じた事故の管理責任について
道路区域外である民地の立木が繁茂し、道路区域内にはみ出した枝により、道路(車両)の通行や道路 標識類の視認に支障が生じる恐れがあるため、この立木の所有者に対し、伐採等をお願いしていますが、 なかなか聞き入れてもらえません。このような場合、以下について教えて下さい。
 (1)事故が生じた場合、道路管理者の管理瑕疵を問われることはないか。
 (2)道路管理者としての対応策。
Q&Aサンプル
 A1 (1)について
・道路管理者としてその危険性を事前に認識しているのであれば、道路管理者としてこの危険を回避 する措置を講じなければならず、この措置をとらなければ損害賠償責任を免れることはできないと考 えられます。
(2)について
・私有物である以上、勝手に伐採することはできません。当該立木の所有者に対し、道路管理者とし て状況を説明し、危険の除去について打ち合わせ、お願いします。道路管理者としてその費用を負担 し危険を除去する場合、このことを所有者に申し出、了承が得られれば、道路管理者側で実施します。
・所有者の了承がどうしても得られない場合、引き続きお願いをする一方、危険を回避する必要があ る場合には、道路管理者としてとりうる危険防止の措置として、道路区域内での施設対応(防護施設 等)等を講じるか、危険回避措置としての通行の規制(禁止)で対応するしかないと考えられます。
・なお、道路法上では、道路区域外の沿道を、沿道区域の指定(道路法44条)することにより対応 することができます。沿道区域が指定されれば、当該立木の管理者(所有者)は、危険を防止するた めの必要な措置を講じることを要し、また、道路管理者は、当該管理者に対しこのような措置を命ず ることができます。
・こうした道路区域外の所有者と係争になりそうな場合や対応が困難な場合には、速やかに、国や県 の公物管理・訟務担当部署や弁護士等にその対応について相談するようにしましょう。