■第590回建設技術講習会(上水道行政の課題・下水道行政の課題) 〜開催について


第590回建設技術講習会 現場研修事業の概要

1 中央雨水ポンプ場
………………………………………………………………………………………………………………千葉市中央区
 千葉市では「安全・安心のまちづくり」のために、市の中心市街地である葭川・都川周辺の浸水対策事業として、整備を進めてきた中央雨水ポンプ場が完成し、平成23年4月より運転を開始している。
 浸水対策としては、これまで河川へ放流していた雨水を中央雨水1号貯留幹線へ取水し、中央雨水ポンプ場より東京湾へ強制排水することで、浸水被害の軽減を図っている。また、合流改善対策としては、ポンプ場に、雨水滞水池を併設しており、降雨初期の未処理下水を一時貯留し、降雨終了後に浄化センターへ送水して処理した後に東京湾へ放流することで、河川や海域の水質改善も図っている。
<施設概要>
・集水区域:376ha ・排水能力:7.25m3/秒 ・雨水滞水池容量:約17,000m3
・総事業費:約172億円(用地費含) ・施工方法(地下部分)ニューマチックケーソン工法
※中央雨水1号貯留幹線 ・管径:5,250mm ・延長:5,113m ・貯留容量:約80,000m3

2 印旛沼流域下水道 花見川終末処理場
………………………………………………………………………………………………………………千葉市美浜区
 東京から50km圏にある印旛沼は、昭和40年代には、流域の急速な開発と都市化により水質が悪化し、貴重な水資源の保全を迫られ、生活環境の向上と住みよいまちづくりを目指して、印旛沼流域下水道が昭和43年に都市計画決定され、千葉県が建設を進めてきた。
 印旛沼流域下水道は、13市町の生活排水や工場排水を、千葉市美浜区磯辺の「花見川終末処理場」と、千葉市美浜区豊砂と習志野市芝園にまたがる「花見川第二終末処理場」とで処理している。花見川終末処理場は昭和49年4月に、花見川第二終末処理場は平成6年6月にそれぞれ供用開始した。
<印旛沼流域下水道の概要>
・処理面積:16,502.65ha   ・処理地域:13市町・処理区域内人口:約1,307千人
・管渠延長:168.0km     ・処理方式:標準活性汚泥法他

3 ちば野菊の里浄水場
…………………………………………………………………………………………………………………松戸市栗山
 県水道局では、安全でおいしい水を供給するための高度浄水処理の導入や、浄水場見学者が快適に利用できるバリアフリー化の図られた新浄水場を、松戸市内に建設した。また、排水処理施設は、「民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律」(PFI法)に基づいて実施した事業で、民間事業者が施設を新設し、あわせて施設の維持管理・運営と発生土の再生利用業務を実施するBTO方式によるPFI事業で実施した。
【新浄水場の概要】
(1)敷地面積:12.5ha
(2)施設能力:60,000m3/日
(3)給水区域:東葛飾・葛南地域
(旧古ヶ崎浄水場給水区域に加え、栗山浄水場給水区域へもブレンドして給水)
(4)施設整備の主な基本方針
・高度浄水処理による安全でおいしい水の供給
・太陽光発電によるクリーンエネルギーの導入
・バリアフリー化の導入
・県民が利用できる配水池上部の利用