■第564回建設技術講習会(施工の管理・検査と工事の安全) 〜開催について


第564回建設技術講習会 現場研修事業の概要

1 創成川通アンダーパス連続化事業
………………………………………………………………………………………………札幌市中央区南5条〜北3条
 本路線は、都心南北交通の主軸であり、また、道路中央に位置する創成川は本市における歴史的遺産であるとともに、シンボル的な南北都市軸となっています。
 本市都心部においては、高次な都市機能と快適で魅力ある空間として、交通混雑の緩和や都心空間の有効利用、都心環境の改善などが求められており、それらの一方策として昭和46年に完成した、南アンダーパス(南5条〜南2条)と北アンダーパス(大通〜北3条)の2つのアンダーパスを結び、連続化を図ります。なお、平成21年3月24日にトンネル部の供用を開始しました。引き続き、平成22年度は地上部(道路、親水緑地空間)の整備を実施しています。

2 当別ダム建設事業
…………………………………………………………………………………………石狩郡当別町字青山十万坪地先
 当別川は北海道石狩郡当別町に位置し、その源を暑寒別山系増毛山地の南端、察来山(標高590m)に発し、一番川、二番川等を合流しながら流下し、石狩川の河口より約15qの右岸に合流する、流域面積309.5q2、流路延長72.5qの一級河川です。
 当別川は、昭和38年より中小河川改修工事、局部改良工事等が行われてきましたが、昭和45年5月の風雨や昭和56年8月の台風12号など、毎年のように河岸の決壊、氾濫を繰り返してきたため、洪水調節やかんがい用水などの多目的ダムとして、当別ダムが計画されました。
 ダム型式は台形CSGダムで、この工法は特に、建設に当たって「設計の合理化」「材料の合理化」「施工の合理化」を同時に達成できることから、一層のコスト縮減と環境保全への効果が期待できるなど、注目を集めている工法です。ダム諸元は、堤高52.0m、総貯水容量74,500,000m3、有効貯水容量66,500,000m3であり、治水(洪水調節)、利水(かんがい・水道用水)、流水の正常な機能の維持を目的としています。

3 美浦大橋建設事業
……………………………………………………………………………………………………美唄市〜樺戸郡浦臼町
 美浦大橋は美唄市と石狩川を挟む対岸の浦臼町を結ぶ長大橋として計画されました。この地域は開拓当時から結びつきが強く、石狩川を利用して生活物資の運搬や地域の交流が盛んに行われていました。大正5年に現在の美浦渡船の前身である私設関矢渡船が開設され、馬車等も渡れる重要な交通手段ができたことにより、両地区の関係はますます緊密なものとなっていきました。しかし、近年では自動車による移動が常用化してきたため道路を通ることが多くなり、対岸へ渡るために近隣の橋梁を利用するとしても、8q上流の奈井江大橋又は14q下流の月形大橋まで迂回しなければならず、時間距離的には遠く不便な状況になっていました。また、美浦大橋の新設により空知中核工業団地への企業立地の促進や、北海道縦貫自動車道を利用した農産物の輸送時間の短縮が図られるなど、地域経済への波及効果も大きい事から、橋の建設が急務となっていました。
 美浦大橋はA、B、C橋の3部で構成され、上部構造は中央に置くB橋がニールセンローゼ桁となっており、その両側のA橋(美唄市側)とC橋(浦臼町側)が3径間連続鋼床版箱桁、下部構造は箱式橋台2基、逆T式橋脚6基で施工されています。橋長は822.6m、計画幅員は車道が8.5m、歩道が片側に3.5mで2010年度に完成予定となっています。