■第549回建設技術講習会(リスク及び危機管理)〜現場研修事業の概要


第549回建設技術講習会 現場研修事業の概要

1 創成川通アンダーパス連続化事業
……………………………………………………………………………札幌市中央区大通〜北3条、南5条〜南2条
 本路線は、都心南北交通の主軸であり、また、道路中央に位置する創成川は本市における歴史的遺産であるとともに、シンボル的な南北都市軸となっています。
 本市都心部においては、高次な都市機能と快適で魅力ある空間として、交通混雑の緩和や都心空間の有効利用、都心環境の改善などが求められており、それらの一方策として昭和46年に完成した、南アンダーパス(南5条〜南2条)と北アンダーパス(大通〜北3条)の2つのアンダーパスを結び、連続化を図ります。なお、平成21年3月24日にトンネル部の供用を開始しました。引き続き、平成22年度まで地上部(道路、親水緑地空間)の整備を予定しています。

2 3・2・4臨港線(勝納跨線橋)(主要道道小樽港線)
…………………………………………………………………………………………………………小樽市勝納町
 本路線は札樽自動車道小樽ICから小樽中心部を接続する幹線街路とともに札幌圏に連絡する大動脈でもあり小樽市の観光や都市活動を支える重要な路線として位置づけされています。当該路線起点側のJR函館本線を横断する勝納跨線橋は昭和44年に完成し供用開始から40年経過し、老朽化、耐震性の不足、ランニングコストの増大、幅員狭小が原因の交通渋滞といったこともあり、平成17年に跨線橋の新設事業を開始しました。
 この架け換え事業は、平成22年度まで予定しており、緊急輸送道路としての機能の確保を図るとともに、都市間連絡の強化、交通需要に対応した適正な道路幅員の確保により交通渋滞の緩和など円滑な交通を確保しに寄与するものとなっています。

3 モエレ沼公園造成事業
………………………………………………………………………………………………………札幌市東区丘珠町
 モエレ沼公園は、札幌の市街地を公園や緑地の帯で包み込もうという、「環状グリーンベルト構想」における北部の拠点公園として計画されました。モエレ沼を含む約189haを公園区域として平成17年(2005年) 夏に全面完成いたしました。
 モエレ沼公園は、ゴミ処理場建設の必要に迫られていた清掃事業とあいまって、ゴミ処理場として利用した後、公園造成を行うユニークな事業として整備が始まりました。昭和54年からゴミの埋立てが、昭和57年からは公園の基盤造成が始まり平成2年の処理場閉鎖まで搬入された廃棄物の総量は270万tになります。
 なお、昭和63年3月、初めて札幌を訪れた彫刻家イサム・ノグチは、雪の残るモエレ沼の水面と大地、その上に広がる北の空を眺めていました。この公園事業に強い関心を持った同氏の期待に応え、札幌市は公園の設計を委託し、同氏は、「全体をひとつの彫刻とみなした公園」のマスタープランを完成されました。



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