■第531回建設技術講習会(管理行政の課題)〜現場研修事業の概要


第531回建設技術講習会 現場研修事業の概要

1 下関港新港地区(沖合人工島)整備事業
……………………………………………………………………………………………山口県下関市垢田沖
 関門海峡沿いの港湾整備は、背後地の不足や船舶航行上の制約等により限界があることから、国際コンテナ貨物の増大や船舶の大型化に対応するため、関門海峡内に比べて制約が少なく、将来への発展可能性が高い日本海側の新港地区において沖合人工島(長州出島)の整備を進めています。
 第T期整備計画として、主に東アジア諸国からの外国貿易貨物を取扱う多目的国際ターミナルを核とする運輸・物流ゾーン(面積約62ha)の整備に着手し、平成20年度末の一部供用開始を予定しています。
 また、埋立を島方式にすることで海岸線をできるだけ残し、外周護岸の一部は親水性護岸タイプとするなど、自然環境に配慮しています。

2 県道258号武久椋野(たけひさむくの)線整備事業
…………………………………………………………………………………………………山口県下関市武久町
 下関市の中心市街地に位置する当地域は、JR山陽本線によって東西に分断され、慢性的な朝夕の交通渋滞を引き起こすと共に、地域の経済活動に大きな障害を与えています。
 当事業は全長1,600mのうち、JRの上を690mの高架橋によって連絡するもので、交通渋滞の緩和、交通安全の確保等により市民生活の便宜向上に寄与します。
 さらに、現在建設中の「長州出島(沖合人工島)」や「国道191号下関北バイパス」と中国縦貫自動車道下関ICを短縮することにより、下関市の活性化に大いに役立つものと期待しています。

3 下関港ウオーターフロント再開発事業〔下関市地方卸市場唐戸市場〜カモンワーフ〜海響館〕
……………………………………………………………………………………下関市あるかぽーと〜唐戸町
 下関市では、JR下関駅から唐戸地区までの関門海峡沿いにおいて、都市軸の強化・連携を図り中心市街地活性化に資するため、ウォーターフロント開発事業を始めとした各種事業を推進展開しています。
 関門海峡の壮大な魅力を背景としたこのウォーターフロント地区(あるかぽーと下関)においては、「海といのち、海のいのち」をメインコンセプトとして今世紀最初にオープンした水族館「海響館」や、威勢の良い競りを見学することができて、競ったばかりの新鮮な魚介類を買い求めることができる地方卸売市場「唐戸市場」、そして関門の海の幸・山の幸を満喫できる「カモンワーフ」が整備されるなど、新しい観光ポイントの整備によって多くの賑わいの場を創出しています。

4 真締川治水ダム建設事業
…………………………………………………………………………………………山口県宇部市川上地先
 真締川ダムは、山口県の補助ダムとして初めて施工する均一型に近いフィルダムで、宇部市中心市街地を北から南に貫流する二級河川真締川上流の本川と支川戸石川に二つの堤体を有し、本川と支川を分ける中尾根部に洪水吐きを設ける構造となっています。
 本ダムの目的は、真締川流域の洪水被害の軽減と既得取水の確保及び河川環境の保全であり、ダムの規模は、堤高21.9m、堤頂長367.5m、堤体積24.1万m3、総貯水容量84.2万m3、有効貯水容量76万m3となっています。総事業費は120億円で、完成は平成20年度末を予定しています。

5 中央町三丁目土地区画整理事業
………………………………………………………………………………………山口県宇部市中央町三丁目
 本地区は、中心市街地の一角にあり、近年の郊外型ショッピングセンターの立地等が生み出した商業環境等の変化により、空き店舗等の増加及び定住人口の減少等空洞化が進んでおり、さらには過去において戦災を逃れた経緯等から道路幅員が狭く、老朽化した建物が密集していました。
 このため、定住人口の回復と商業機能の再編に向け、民間(地元)主導で行う建物の共同化及び協調化による上物整備と併せて、区画道路、広場等の公共施設や電線類地下埋設施設を土地区画整理事業により整備し、良好な住居環境と賑わいの創出、並びに防災面の向上を図っています。



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