■第513回建設技術講習会(これからの公共事業のあり方)〜現場研修の概要


第513回建設技術講習会 現場研修事業の概要

1 モエレ沼公園造成事業……………………………………………………………………札幌市東区丘珠町
 モエレ沼公園は、札幌の市街地を公園や緑地の帯で包み込もうという、「環状グリーンベルト構想」における北部の拠点公園として計画されました。モエレ沼を含む約189haを公園区域として、平成17年(2005年) 夏に全面完成いたしました。
 モエレ沼公園は、ゴミ処理場建設の必要に迫られていた清掃事業とあいまって、ゴミ処理場として利用した後、公園造成を行うユニークな事業として整備が始まりました。昭和54年からゴミの埋立てが、昭和57年からは公園の基盤造成が始まり平成2年の処理場閉鎖まで搬入された廃棄物の総量は270万tになります。
 なお、昭和63年3月、初めて札幌を訪れた彫刻家イサム・ノグチは、雪の残るモエレ沼の水面と大地、その上に広がる北の空を眺めていました。この公園事業に強い関心を持った同氏の期待に応え、札幌市は公園の設計を委託し、同氏は、「全体をひとつの彫刻とみなした公園」のマスタープランを完成されました。

2 環境整備事業……………………………………………………………………小樽市奥沢2丁目
 勝納川の河川環境整備は、河川清掃や勝納川再生への提言など市民レベルの運動から始まった事業です。
 地域住民と行政が幾度となく話し合い、解らないところは専門家のアドバイスを受けながら創りあげた計画です。
 現在は、魚道4基のほか、低水路、散策路の整備などが残っています。
 これからは、今まで以上に地域住民が安らぎを感じ、愛着が持てるような、また、子どもたちが将来、「古里の川=勝納川」として心に刻まれるような川づくりをめざしている。

3 国営滝野すずらん丘陵公園整備事業………………………………………………札幌市南区滝野
 滝野公園では「自然とのふれあい」をテーマに、森林・草原・芝生の「緑」、滝・渓流・湖の「水」、雪・氷の「白」をイメージからとし、これらにふさわしい公園づくりを目指して、現在も整備を進行中です。公園全体は、「渓流」「中心」「宿泊」「森林スポーツ」「自然観察」「保全」の6つのゾーンに区分され整備と活用を進めています。
 整備は昭和53年からスタートし、58年7月に「渓流ゾーン」「保全ゾーン」の一部30haを開園しました。続く63年1月には「歩くスキーコース」12ha、平成元年9月には「青少年山の家」12ha、同6年6月には「オートリゾート滝野」20ha、14年度には「カントリーガーデン」「こどもの谷」28ha、さらに16年7月には「森のすみか」約6haを開園し、現在までに計画総面積395.7haのうち、約49%の192.3haが開園しています。
  


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