■第504回建設技術講習会(建設リサイクル)〜現場研修の概要


第504回建設技術講習会 現場研修事業の概要

1 モエレ沼公園造成事業………………………………………………札幌市東区丘珠町
 モエレ沼公園は、札幌の市街地を公園や緑地の帯で包み込もうという、「環状グリーンベルト構想」における北部の拠点公園として計画されました。モエレ沼を含む約189haを公園区域として、平成17年(2005年)夏に全面完成いたしました。
 モエレ沼公園は、ゴミ処理場建設の必要に迫られていた清掃事業とあいまって、ゴミ処理場として利用した後、公園造成を行うユニークな事業として整備が始まりました。昭和54年からゴミの埋立てが、昭和57年からは公園の基盤造成が始まり平成2年の処理場閉鎖まで搬入された廃棄物の総量は270万tになります。
 なお、昭和63年3月、初めて札幌を訪れた彫刻家イサム・ノグチは、雪の残るモエレ沼の水面と大地、その上に広がる北の空を眺めていました。この公園事業に強い関心を持った同氏の期待に応え、札幌市は公園の設計を委託し、同氏は、「全体をひとつの彫刻とみなした公園」のマスタープランを完成されました。

2 国営滝野すずらん丘陵公園整備事業…………………………………………………札幌市南区滝野
 滝野公園では「自然とのふれあい」をテーマに、森林・草原・芝生の「緑」、滝・渓流・湖の「水」、雪・氷の「白」をイメージからとし、これらにふさわしい公園づくりを目指して、現在も整備を進行中です。公園全体は、「渓流」「中心」「宿泊」「森林スポーツ」「自然観察」「保全」の6つのゾーンに区分され整備と活用を進めています。
 整備は昭和53年からスタートし、58年7月に「渓流ゾーン」「保全ゾーン」の一部30haを開園しました。続く63年1月には「歩くスキーコース」12ha、平成元年9月には「青少年山の家」12ha、同6年6月には「オートリゾート滝野」20ha、14年度には「カントリーガーデン」「こどもの谷」28ha、さらに16年7月には「森のすみか」約6haを開園し、現在までに計画総面積395.7haのうち、約49%の192.3haが開園しています。
  

3 一般道道札幌恵庭自転車道線自転車道整備事業……………………………………北広島市西の里
 平成9年度から整備が進められてきた「札幌北広島自転車道」は、札幌市の豊平川河畔からJR北広島駅までの21.2kmの自転車歩行者専用道路であり、平成16年度には札幌市と一本のラインで結ばれました(一部未完成)。
 北広島市域は、野幌原生林に包まれた緑あふれる森が連なり、自然豊かなロケーションに恵まれています。さらに、沿道には「自転車の駅(計画中)」をはじめ、「学習の森」や「水辺の広場」といった利便施設を整備しています。サイクリングのみならず、森林浴や自然観察など多様な人々が楽しみ、学ぶことができる道路環境を整えました。
 また、緩やかな道路勾(こう)配や独立した自転車歩行者専用道路であるため、子供からお年寄り、障害者の方々も安心して利用可能な道路をめざし、「安全・安心の道」――ノーマライゼーションモデル道路――としても全国に例を見ない高い整備水準にあります。



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