■第485回建設技術講習会(品質確保と発注者責任)〜現場研修の概要


第485回建設技術講習会の主な現場研修立ち寄り先

1)生目の杜運動公園……………宮崎市大字熊野
 宮崎市総合スポーツ運動公園整備事業は、市制70周年記念事業の一つとして打ち出されたもので、市民誰もが生涯を通じて心身の維持増進を図り、健やかな生活を過ごすことができるように、また、心とからだの健全な発達により、明るく豊かで活力に満ちた社会を形成することを目的するものである。
【宮崎県全天候型運動施設】
 上記の県総合運動公園内「スポーツランドみやざき」の拠点施設として多目的全天候型運動施設を計画したものである。林業県に相応しく県産材を使用した木造建築とした建物は長径が122m、短径が102.5mの楕円形。最高高さが38mのドームで、大断面集成材を用いた屋根架構を鉄筋コンクリート造の下部構造が支える構成となっており屋根は四フッ化エチレン樹脂コーティングガラス繊維布(テフロン膜)を使用した骨組み膜構造を採用。軽量化と自然光を取り入れる省エネ効果、周辺環境との調和などに配慮した。

2)新花見橋(一般国道10号花見改良)……………宮崎県東諸県郡高岡町
 一般国道10号花見改良は既に供用中の富吉バイパスと高岡バイパスを連絡する高岡町宮水流から同町花見に至る延長約2kmの道路である。花見改良の整備は昭和25年に架設された大淀川を渡河する花見橋(L=204m)の架け替えと、近年の交通量の増加に伴う交通混雑の緩和をはかり、宮崎市とその周辺部との通勤、通学のアクセスを向上させ、安全性、定時性の確保を目的としている。
 また、東九州自動車道の宮崎西I.Cとの広域交通ネットワークのアクセス路線として地域の活性化を支援するものである。新花見橋は現在の花見橋の下流側に架設され、橋長259m、幅員11.25mのPC箱桁橋(中央橋脚上には3カ所のバルコニーを設置しのどかな周辺環境を眺められるよう環境に配慮)となる予定である。

3)宮崎県立西都原考古博物館……………宮崎県西都市寺原
 宮崎県教育委員会では西都原台地の豊かな歴史的景観を保全し、また古墳群へ理解を得るために、厳選した6カ所の古墳等の整備を平成7年から行って来た。
 西都原をとおして列島全体の古代史の謎を解くためには、今後も継続して発掘調査などの調査研究を進める必要があるが、まず今回整備された6カ所の古墳等を通じて総数311基(男狭穂塚・女狭穂塚を含む)の古墳群全体の謎解きの糸口が掴めると考えたからである。この6カ所の古墳等は4世紀前半、4世紀後半、5世紀前半、5世紀後半、6世紀後半、7世紀前半(現在のところ6世紀後半は不明)と、各時代・時期の指標となる古墳等であり各種の古墳の形や墳墓の構造を理解出きるものだからである。(2004年春開館予定)


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