| ■第461回建設技術講習会(上水道行政の課題・下水道行政の課題) | 〜現場研修の概要 |
| 1)南勢志摩水道用水供給事業−磯部浄水場(三重県企業庁施設)……………志摩郡磯部町恵利原223 本地域は、伊勢志摩国立公園の中でも風光明媚な地域である。しかし、海蝕丘陵地帯であるため、各河川の流域は小さく、水源に恵まれず以前から飲料水不足に悩まされてきた。そこで県では昭和50年度を目標とした一日最大給水量10,840立方メートルの志摩水道用水供給事業を昭和40年度から発足させ、昭和43年11月から逐次各町に給水を開始してきた。その後の生活水準の向上、観光開発と伴う観光客の増加並びに水道施設の整備等により急速な水需要の伸びを見るに至り、新しく昭和48年より3ヶ年の工期で、水源である神路ダムの農業用水を水道用水に転用し、目標年次を昭和55年度とした一日最大給水量20,160立方メートルの施設拡張を計り、合わせて31,000立方メートル/日の施設能力で給水してきた。その後、水需要は着実な伸びを示すなか、昭和59、62年度には、未曾有の渇水に見舞われ、安定給水に支障をきたす事態となった。また、本地域は、昭和63年にリゾート法の承認第一号となり、水需要の増大は、必至の状態となってきたことから、新たな水源を南勢水道用水供給事業の水源である櫛田川水系蓮ダムの残余水量の一部に求め、事業の統合を計り、南勢志摩水道用水供給事業(志摩系)として、平成元年度から、目標年次を平成12年度において、一日最大給水量10,000立方メートルの施設拡張を実施し、施設能力41,000立方メートル/日で地域の発展と地域住民の豊かな文化生活に寄与している。 なお、磯部浄水場では、環境負荷の低減を計るため、沈殿池に太陽光パネルを使用した遮光設備を設置することで、藻類の発生を抑制し、浄水処理薬品の削減を図るなどの水質改善とともに、発生電力を場内施設に利用するなど、環境負荷の低減に貢献した水づくりに努めている。 |
| 2)中勢沿岸流域下水道−松坂浄化センター……………三重県松坂市高須町3922 中勢沿岸流域下水道(松坂処理区)の処理区域は、三重県の中央部に位置し伝統的な商業都市に加え、近年、工業の発展に伴って人口が増加し、市街地は拡大の一途をたどっている。このようなことから、周囲の排水路や農業用水路の汚れが目立ち、各河川や伊勢湾の汚濁が進行し、利水、水産業等に悪影響を及ぼしている状況である。このような事態に対処するため、県では松坂市等1市、5町を対象に、生活環境の改善及び水質汚濁を防止するため、中勢沿岸流域下水道(松坂処理区)の計画を策定し、平成元年度より下水道整備に着手している。(アクアパーク松坂) 計画の概要 ・施設面積 約21ha ・処理能力 132,500立方メートル/日最大 ・幹線管渠延長 52.2km ・供与開始 平成10年4月1日 ・排除方式 分流式 ・幹線管渠延長 25.0km ・現有処理能力 13,300立方メートル/日最大 |
| 3)おはらい町「石畳のみち」整備事業……………三重県伊勢市内宮おはらい町 おはらい町は、清流五十鈴川に沿い内宮宇治橋に至る参宮街道約800メートルに位置している。街道のただずまいは、神宮関係の建物、旅館、酒屋、土産物屋などが連立し、これらの大部分は明治以降に建てられたが、中には、江戸時代のものも現存している。まちなみの保存と再生のため、地元の人々により「内宮門前町再開発委員会」が結成され、市条例として、「伊勢市まちなみ保存条例」の制定を行い、おはらい町まちなみ保全事業をスタートさせた。「石畳の道」整備事業は、伊勢特有の建築様式「切妻、妻入り」の建築物にマッチした道路整備を行うことにより、往時のまちなみを再生し、まちなみの保全と整備、地域性豊かな生活感あふれるまちづりを創出するものであった。その事業効果は大きく、現在、平日でも、おはらい町「石畳のみち」付近は散策する人々や、買い物客で賑わいを見せている。(平成5年度全建賞受賞事業) |
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